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セレクト過去問集ー民法6の問題12のアの選択肢の解説に関連し…

スタディング受講者
質問日:2024年4月17日
セレクト過去問集ー民法6の問題12のアの選択肢の解説に関連して質問します。

問題 12 即時取得【令和2年 司法第8問、予備第4問】
即時取得に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア.Aは,自己所有の宝石をBに売却して現実の引渡しをした。その後,Bは,宝石をCに売却して現実の引渡しをした。さらに,その後,Aは,AB間の売買契約をBの強迫を理由として取り消した。この場合,Cは,即時取得により宝石の所有権を取得することはない。

ア 誤り
AがAB間の売買契約をBの強迫を理由として取り消した場合、詐欺と異なり第三者保護規定が無い(96条3項参照)ことから、Cは善意であっても保護されないため、BC間売買契約を理由として宝石の所有権を取得することはありません。

しかし、Aの取消しにより、AB間の売買契約は初めから無効であったものとみなされ(121条)、その結果、BC間の売買契約時にBは宝石の所有権を有していなかったことになります。そのため、即時取得(192条)の要件を満たせば、Cは即時取得により宝石の所有権を取得することができます。
したがって、記述アは誤っています。

と解説しています。

 確認になりますが、仮に「権利の客体が宝石(動産)ではなく、不動産であった場合は、即時取得(192条)の対象外なので、善意の第三者であるCは当該不動産の所有権を取得することはない」そういう理解になるということでよろしいですね。

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回答

漆原 講師
公式
回答日:2024年4月17日
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