司法試験・予備試験のQ&A
・作為義務の錯誤とは、作為義務があるのに、無いと誤信すること…
・作為義務の錯誤とは、作為義務があるのに、無いと誤信することをいいます。この錯誤の下で、事態を放置した場合に、不真正不作為犯としての責任を問えるかという問題が生じます。
(具体例)X女は、おぼれている実子Vを発見したが、救助せずに放置した結果、Vは溺死した。以下それぞれの場合で、Xの罪責は。
①Xは、Vを自分と無関係の子Bだと思っていた場合
②Xは、Vを自分の子Vだとわかっていたが、救助する義務はないと思っていた場合自己に作為義務があるとは認識していなかったXに、Vの死という結果について帰責できるか。
結論
①の場合、作為義務を基礎づける事実の認識がないので、事実の錯誤となり、故意を阻却する。
②の場合、作為義務を基礎づける事実の認識はあるので、故意は認められる(法律の錯誤の問題となる)。
理由
故意責任の本質は、規範に直面しつつあえて行為を行うという反規範的人格態度に対する道義的非難作為義務は規範的構成要件要素であって、作為義務を基礎づける事実の認識があれば、反対動機は形成可能であるといえる(保証人説・統一説)
これについて作為義務があるとの認識の有無と、その作為義務を基礎づける事実の認識の有無は直接に根拠として結びつかないのでは?
反対動機は作為義務を基礎づける事実の認識(この例では自身の子であるとの認識)だけで直ちに形成されうるか、社会通念上、反対動機の形成可能性は低くないか?
回答
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