「苦手な科目についても、沈まない、いわゆる守りの答案は書けた」など、合格までの体験談を赤裸々に語ってくださいました。
お名前、合格された資格名、年を教えてください。 |
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やまだ ゆうじと申します。2022年の予備試験に合格いたしました。
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予備試験・司法試験に挑戦しようと思った理由について教えてください。 | |
自分は現在会社員として働いているのですが、年齢を重ねるうちに、現職でのキャリアに行き詰まりを感じるようになってきました。 また、結婚して子どもがいる自分にとって、このまま何もしなければ、定年まで会社に依存しなければいけなくなるという不安な気持ちもあります。この先、出向や単身赴任を伴う不本意な辞令が出たとしても、今のままではそれを受け入れざるを得ないだろうと思っています。 独立することが可能な資格を取って今後のキャリアの選択肢を広げたいと思い、資格を取ろうと考えました。司法試験はもともと学生のときに勉強をしていた経験もあったので、そのリベンジの意味もあり、この機会に改めて予備試験に挑戦してみようと考えました。 |
もともと勉強していた経験があるとはいえ、難関資格である司法試験にいきなり挑戦するのはかなりハードルも高かったかと思います。他の資格などは検討されましたか? |
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それはあまり考えませんでした。 予備試験を受験しようかと思い立ったときに、まず論文式試験の過去問を確認してみました。なにが論点であるかはだいたい分かった気がしたので、率直な感想としては「これなら努力すればなんとかなるのではないか」と感じました。それで最初から予備試験に挑戦してみることにしました。 |
予備試験の勉強をするにあたって、スタディングを使おうと思ったきっかけを教えてください。 | |
受験すると決めたあとに、やはり独学では無理だという気持ちがあったので、どこかの予備校を利用しようと考え、インターネットで予備校や教材の情報を調べました。スタディングは広告で表示されたのを見たのだと思います。当時は「通勤講座」というサービス名でした。自分は通勤に片道1時間くらいかかっているので、その時間を有効活用できないかとも考えていました。また、公式サイトや口コミサイトを見て、通勤中に学ぶことができ、講座を一通りやれば必要な知識が学べるということだったので、まさに当時の自分にぴったりなサービスだと感じました。 また、価格面でも魅力がありました。他の予備校だと、いきなり100万円以上かかるものもあります。合格が全く見通せないなかでいきなり多額な出費をするのは、家族に切り出せないなと思っていました。しかし、スタディングであれば、一通りの講座を10万円台で学べるので、これなら家族の理解も得られるだろうと考えました。 また、最初から「絶対合格するんだ」というよりは「まずスタディングでやってみて、それでダメだったら、ほかの予備校を利用するか、ほかの資格を考えよう」くらいの気持ちで使い始めました。結果として、勉強を始めてから半年後に受験した短答式試験に合格することができたので、そのままスタディングでの勉強を続けました。 |
スタディングを使ってみてのご感想を教えてください。 | |
1回の講義が約30分とコンパクトで、それを2倍速で聴いていましたので、通勤中に中途半端に終わることなく勉強できるのはいいと思いました。また、動画を見なくてもバックグラウンドで音声だけを聴くことができ、乗り換えの時間も無駄にせず勉強できました。家を出てから会社に着くまでの間、ずっと講義を聴いていました。 あと、小村先生の判例論証講座がすごく良かったです。論文式試験は、令和4年だと、憲法、民事訴訟法、法律実務基礎科目(民事)で問題文に判例を踏まえて解答することが明示されていますし、ほかの科目でも実務家登用試験であることから判例を踏まえた解答をすることが求められています。ただ、たとえ、問題文を読んで、どの判例について問われているのかは分かったとしても、その判例を踏まえて問題文に沿って解答するというのは別の難しさがあります。この講座では、判例の内容を解説するだけでなく、本番の時間的な制約も想定して、ある程度の汎用性がある論証を示してくれるという実践的な内容となっています。これを繰り返し聴くことで、論述の流れやポイントを理解できるようになっていきました。 また、スタディングに独特な講座としては、小倉先生の論文対策講座があり、この講座も大変参考となりました。この講座は、論点というよりは、論文の書き方を学習するというものです。具体的には、予備試験や司法試験の過去問を題材にして、基本的な知識の解説があったあとに、書き出し、問題提起、規範定立、あてはめ、結論という答案構成の基本的な流れに沿って、どういう書き方が良いのかを解説しています。先生ご自身が受験生だったときの経験も踏まえた受験生目線の講義で、その問題の勝負どころを示してくれたり、良い書き方だけでなく、悪い書き方も示してくれたりしているので、「ほかの受験生はどのようなことを考えながら論文を書いているのか」が分かり、これは独学や他の講座では得られない知識だと感じました。 |
学習は主にスマートフォンで進めたのですか? | |
通勤時間中は基本的にスマートフォンを使っていました。家ではパソコンも使っています。教材はPDFで保存したり、必要なところを印刷したりすることができましたので、紙の教材がなくても、特に不便に感じることはありませんでした。また、講義を見たり、聴いたりして気になる箇所があれば、必要に応じて自分でもまとめるなどしてポイントを絞って復習していました。
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今回の受験ではトータルでどれくらいの時間勉強しましたか? |
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勉強を始めてから合格まで4年間勉強しましたが、トータルの勉強時間は4000時間くらいだと思います。もちろん日によって勉強時間に波はあるのですが、長い日であれば、平日は出勤前や往復の通勤時間も合わせて1日6時間、休日は1日8時間ほど勉強していました。実際には、平日は残業があったり、休日も家族と出かけたりしていましたので、平均すると、その半分くらい勉強していればよいほうだったと思いますが、必ず毎日少しでもよいので勉強するようにはしていました。 スタディングは学習の進捗が記録されていたり、週や月単位で何時間聴いたかが自動で記録されていたりして、進捗が分かるのがありがたいですね。 |
受験勉強で苦労した分野はありますか? |
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特に得意分野があったわけではないので、どの分野で苦労したかと聞かれれば、全部苦労したというのが率直な感想です。あえて挙げるとすれば、刑法や刑事訴訟法といった刑事系の科目は成績がなかなか伸びませんでした。ただ、全ての科目について言えることですが、何度も講義を聴いていくうちに次第に講師の先生がおっしゃっていることが理解できるようになっていくのだと思います。スタディングの講義は細切れで全体としても短いので、どの講義も3回は聴いたと思います。刑事系については成績が悪いという自覚がありましたので、試験当日まで5回、10回と繰り返し聴いていました。令和4年の刑事系の成績も良かったとは言えませんが、沈まない、いわゆる守りの答案は書けたのだと思います。 また、短答式試験は1年目から受かったのですが、論文式試験はクリアするのに4年かかりました。短答式だと知識が多少あやふやでも、選択肢があるのでなんとか正答できる部分があります。しかし、論文式は自分で正確に定義や規範などを書くことが要求されるので、そこに重点を置いて講義を何度も聴いていました。 論文式試験の対策としては、判例論証講座などでインプットして、それを答案としてアウトプットする練習を何度も繰り返すということに尽きると思います。問題提起、規範定立、あてはめ、結論という書き方の流れはどの科目も同じですが、講師の先生もおっしゃっているように、試験対策は各科目によって異なります。たとえば、憲法で法令違憲を問う問題であればいわゆる三段階審査を用いて法令の憲法適合性を論述しますが、判例に従うか、判例を批判するかというように、判例の理解が前提となっています。民法だと、当事者がどのような根拠に基づいてどのような請求をするか、それに対して反対当事者がどのように反論するかを具体的な事実に基づいて論述していきます。また、会社法だと、条文や法体系の理解が大事だというようなことです。これらの点については、体で覚えるくらいひたすらインプットとアウトプットを繰り返して、それぞれのやり方を身につけていきました。なお、アウトプットは、自分で書いたほかに、他の予備校の答案練習講座や模擬試験も活用していました。 |
ここまで勉強を続けることができた秘訣を教えてください。 |
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仕事のやり方と似ていると思いますが、自分が勉強する際は、1科目をずっとやるということはせずに、2科目か3科目を並行してやるようにしています。もし分からなかったり、時間がかかりそうだと思ったりしたら、いったんその科目は横に置いて、もう1つの科目をやる。そのもう1科目も行き詰まったら、次の科目に行くか、最初の科目に戻るかして勉強していました。そうやって全体として止まらないように心がけています。 最初は講義を聴いても分からない場合もあります。予備試験の科目は膨大で、最初から全部を理解するのは絶対に無理です。ですから、分からない問題はとりあえず分からないというステータスにしておくようにしていました。どこかに少しでも分かるところがあればいい、そういうところがないか探していくくらいでいいと思いながら勉強していました。何回も繰り返すうちに、「ここはこういうことだったのか」と分かったり、逆に一度分かったと思ったことが誤解だったと分かったりしていきます。こういう感覚を何度も得ることができるようになってくると、勉強がだんだん面白くなってきます。そして、こういう経験を積み重ねると、分からない問題が出てきても、そのうち分かるだろうくらいの気持ちにもなれますし、勉強も続けられるようになると思います。 |
スタディングはどのような方にお勧めしたいですか? |
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自分と同様、電車やバスで通勤している方など移動時間や待機時間がある方に向いているのではないでしょうか。合格された方の体験談を見ていても、通勤や家事などのスキマ時間を活用したいと考えて使っている方が多いように思います。 あとは、初期投資が安価なので、始めるハードルが低いと言えます。ですので、資格取得にチャレンジしようか迷っている方は、はじめに使ってみる講座としては最適だと思います。スタディングには、それぞれのライフスタイルに合わせた活用をして予備試験に合格された方が何人もいる教材が準備されています。スタディングでは足りないと感じた部分、自分の場合は答案練習や模擬試験になりますが、このような部分はほかの方法で補うこともできます。まずはチャレンジしてみることが大事なことだと思います。 |
これから予備試験・司法試験を受けようと考えている方へメッセージをお願いします。 |
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これからはどんどん人材が流動化する時代になっていくと思いますし、会社に依存しなくてもよい資格があるのはご自身にとっての強みになっていくのではないでしょうか。さらに言うと、個々人の強みが増していくということは、トータルすると日本全体の国際競争力の強化にも繋がっていくと思います。それは、予備試験や司法試験ではなくてもよいのですが、少しでも興味がある方はぜひチャレンジしてみてほしいです。 |
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