1級建築士試験 過去問解説 -構造-鉄筋コンクリート構造【平成28年No.11】

建築士試験ピックアップ過去問解説

問題

 鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。


  1. 曲げ降伏する梁部材の靭性を高めるために、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、梁幅を大きくした。
  2. 柱部材の靭性を高めるために、コンクリートの圧縮強度に対する柱の軸方向応力度の比が小さくなるように、柱の配置や断面形状を計画した。
  3. 梁部材のクリープによるたわみを減らすために、引張側の鉄筋量を変えることなく、圧縮側の鉄筋量を減らした。
  4. 曲げ降伏する柱部材の曲げ降伏後のせん断破壊を防止するために、曲げ強度に対するせん断強度の比を大きくした。

解答・解説

解答:3


  1. 梁幅を大きくすると、せん断応力度が小さくなり、せん断破壊しにくくなる。その結果、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、曲げ降伏する梁の靭性を高くなる。

  2. 柱は、軸方向圧縮力が大きいと、コンクリートの破壊による耐力低下で、脆性破壊しやすくなり、靭性が低下する。柱の靭性を高めるためには、軸方向応力度の比が小さくなるよう設計することは適切である。
  3. ×
    圧縮側の鉄筋量を増やすと、コンクリートに生じる圧縮応力度が小さくなり、コンクリートのクリープ変形が小さくなり、梁部材のクリープによるたわみは減らされる。

  4. 曲げ強度に対するせん断強度の比を大きくすることで、曲げ降伏後のせん断破壊を防止し、靭性を高めることとなる。

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