1級建築士試験 過去問解説 -環境・設備-音響【平成27年No.9】

建築士試験ピックアップ過去問解説

問題

 音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。


  1. 自由音場において、全指向性の点音源(指向性のない点音源)からの距離が1mの点と2mの点との音圧レベルの差は、3dBとなる。
  2. 防音塀は、音の回折による減衰を利用するものであり、一般に、低音域よりも高音域の遮断に有効である。
  3. 学校の普通教室においては、平均吸音率が0.2程度となるように、吸音対策を施すことが望ましい。
  4. 音の強さのレベルを20dB下げるためには、音の強さを1/100にする。

解答・解説

解答:1

1.×

自由音場において、全指向性の点音源(指向性のない点音源)からの距離が1mの点と2mの点との音圧レベルの差は、dBとなる。

よって、記述内容は「不適切」である。

自由音場とは、「音の反射のない空間」のことである。
音源からの距離が2倍になると約6dB減衰する、と覚えましょう。

2.〇

防音塀は、記述の通り、音の回折による減衰を利用するものであり、一般に、低音域よりも高音域の遮断に有効である。

低周波音ほど音が回り込む回析現象が起こりやすく、高周波音ほど直進性があるため、防音塀による音の減衰は、「低周波音よりも高周波音に有効」である。

3.〇

学校の普通教室においては、記述の通り、平均吸音率が0.2程度となるように、吸音対策を施すことが望ましい。

学校施設に求められている音響基準については下記の通り。
1)普通教室:平均吸音率0.2程度(残響時間0.6秒)
2)特別教室:平均吸音率0.2程度(残響時間0.7秒)
3)体育館:平均吸音率0.2程度(残響時間1.6秒)
4)音楽練習室(ブラスバンド):平均吸音率0.25程度(残響時間0.6秒)
5)視聴覚室:平均吸音率0.3程度(残響時間0.4秒)

※中庸な響き:平均吸音率0.2程度
※短めの響き:平均吸音率0.25~0.3程度
※長めの響き:平均吸音率0.15程度(合唱や楽器の音楽練習室など)

4.〇

記述の通り、音の強さのレベルを20dB下げるためには、音の強さを1/100にする。

音の強さレベルについては、しっかり覚えましょう。
音の強さが1/10 → 10dB下がる
音の強さが1/100 → 20dB下がる

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