問題
空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 冷却塔においては、冷却水の温度を外気湿球温度より低くすることはできない。
- 冷凍機に使用される代替フロン(HFC)は、オゾン層の破壊防止については効果があるが、地球温暖化係数については二酸化炭素を上回っている。
- 吸収冷凍機は、一般に、冷媒として臭化リチウム水溶液を使用する。
- 遠心冷凍機の冷水出口温度を低く設定すると、成績係数(COP)の値は低くなる。
解答・解説
解答:3
1.〇
冷却塔においては、記述の通り、冷却水の温度を外気湿球温度より低くすることはできない。
冷却塔では、水の蒸発潜熱により冷却を行うため、冷却水の温度を外気湿球温度より低くできない。
冷却塔は、冷凍機からの排熱により加熱された冷却水を「外気により冷却する装置」である。
冷却方法は、外気による顕熱冷却と水の蒸発潜熱による冷却である。
2.〇
冷凍機に使用される代替フロン(HFC)は、記述の通り、オゾン層の破壊防止については効果があるが、地球温暖化係数については「二酸化炭素を上回っている」。
代替フロンは「地球温暖化係数は二酸化炭素を上回っている」ので、空気中への放散を防止する必要がある。
3.×
吸収冷凍機は、一般に、「冷媒」として水が使用され、臭化リチウム水溶液は吸収液に使用する。
よって、記述内容は「不適当」である。
4.〇
遠心冷凍機の冷水出口温度を低く設定すると、記述の通り、成績係数(COP)の値は低くなる。
遠心冷凍機は、「冷水出口温度」を低くするほど、「圧縮機の動力」が大きくなるので、冷凍能力を圧縮機の動力で除した「成績係数」は低くなる。
上記の「大小関係」に注意しましょう。