1級建築士試験 過去問解説 -計画-総合病院【平成25年No.15】

建築士試験ピックアップ過去問解説

問題

 一般的な総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。


  1. 病棟の計画において、電子カルテを導入し、看護作業拠点を各病室から近いところに分散配置した。
  2. 診療部門の計画において、放射線治療室を地階に配置した。
  3. 緩和ケア病棟の計画において、病室を全て4床とし、衛生上の観点から便所は病室の外にまとめた。
  4. 病院内で使用する物品の管理を一元化するために、SPD部門を設けた。

解答・解説

解答:3

1.〇

病棟の計画において、電子カルテを導入し、看護作業拠点を各病室から近いところに分散配置するのは適切である。

電子カルテを導入すると「情報の共有や一元管理」が可能となり、「看護作業拠点を分散配置」することが可能となる。

看護作業拠点とは、ナースステーションやナースコーナーのことをいい、看護作業の準備や物品の管理、訪問者への対応、情報の記録や管理などの作業がある。

2.〇

診療部門の計画において、放射線治療室を地階に配置するのは適切である。

放射線治療室は、主に放射線の防護の観点から「地階」や「別棟」に配置されることが多い。

放射線治療室を利用するのは、主に入院患者のため「利便性」は重要視されない。

3.×

緩和ケア病棟(PCU)は、治癒不可能な疾患の終末期にある患者および家族のために、安らかな最期を迎えられるよう医療・介護が行われる。一般的に個室とし、便所は病室の中に設ける。

PCUは「ホスピス」とも呼ばれ、「患者のプライバシー保護」のため、原則として個室とする。便所や水まわりの設備も病室内に設置することが多い。

4.〇

病院内で使用する物品の管理を一元化するために、SPD部門を設けるのは適切である。

SPD(Supply Processing Distribution)は、「物品管理センター」のことである。

SPD部門を設けると、病院内で使用する物品の全てを一元管理し供給できる。物品や情報の管理が効率化し、供給部門の「面積効率を高める効果」もある。

病院内で使用する物品は、医療機器や薬品などの他、リネン用品や看護用品などがある。

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