目次
1. 音楽スタジオ=ピアノがあるとは限らない?!
2. グランドピアノ・アップライトピアノ・電子ピアノの違いって?
3. 調律やメンテナンスはされている?ピアノの状態にも注意
1. 個人利用できる?利用形態の確認を
2. 録音・録画は可能?
3. 通信環境は?Wi-Fiは飛んでいる?
4. 有人スタジオ?無人スタジオ?
5. 支払方法をチェック!
6. 部屋の広さは?
1. Google検索やGoogleマップ検索
2. レンタルスペース予約サイトで探す
3. チェーン展開しているピアノスタジオから探す
4. 大手音楽教室の練習室レンタルを利用する
保育士試験の実技試験では、受験者が「音楽」「造形」「言語」の3つの科目から2つを選択し、実技を行います。
「音楽」の試験では、指定された課題曲2曲を、幼児に歌って聴かせることを想定して弾き歌いすることが求められます。
使用できる楽器は、ピアノまたはギターです。
ピアノの場合は会場に設置されたもの(グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノのいずれか)を使用し、ギターは受験生がそれぞれ持参することになっています。
毎年、ほとんどの方がピアノで受験しているようです。
ピアノ初心者の方はもちろん、ある程度習っていた経験があるという方でも、「弾きながら歌う」というのは非常に難しいものです。
また、「試験本番は緊張で頭が真っ白になり、全然指が動かなかった…」という声もよく聞かれます。
合格のためには、本番を想定して、しっかりと練習しておくことが不可欠です!
でも…
「家にピアノがない!」「どこで練習すればいいかわからない…」と困っている方も多いのではないでしょうか?
そんなときに頼れるのが、時間単位で借りることができる「ピアノスタジオ」「貸し練習室」です。
しかし、スタジオ選びには意外な落とし穴が。
普段からスタジオを借り慣れていなかったり、ピアノに詳しくなかったりすると、「選び方を間違えて練習が台無しに…」「本番と全然違う環境で練習してしまっていた…」という事態にもなりかねません。
そこでこの記事では、ピアノ初心者の方でも失敗しないよう、ピアノスタジオ選びのポイントをわかりやすく解説していきます!
ピアノスタジオ探しを始める前に、まずはピアノやピアノスタジオに関する基礎知識を押さえておきましょう。
「音楽スタジオ」と聞くと、どこでもピアノが弾けると思っていませんか?
実は、バンド練習がメインのスタジオではドラムやアンプ、キーボード等はあるけれど、ピアノが設置されていない、というところがあります。
スタジオを探すときは、「ピアノスタジオ」で検索しましょう。また、「ピアノスタジオ」でヒットしたサイトであっても、本当にピアノがあるかどうかはホームページなどを見てしっかり確認するようにしましょう。
ピアノが置いてあるスタジオでも、「ピアノありの部屋」と「なしの部屋」に分かれている場合があります。空室情報だけ見て予約すると「ピアノがない部屋だった!」なんて失敗も……。
予約前には、必ず「ピアノあり」の部屋を選んでいるか確認しましょう。
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ピアノのない音楽スタジオ(イメージ) | ピアノスタジオ(イメージ) |
ピアノは、大きく「グランドピアノ」「アップライトピアノ」「電子ピアノ」に分かれます。
3つのピアノの違いを簡単にまとめると、以下の表のようになります。
ピアノによって、タッチも音量も全く異なります。
特に、電子ピアノと、それ以外のアコースティックピアノだと、ほぼ別物と言っていいほどの差ができます。
保育士試験では、この3種類のピアノのいずれかが会場に設置されています。
自分が受験する会場でどのピアノが使われているかは、本番にならないとわかりません!
練習で弾いていたピアノと、本番の会場に置いてあるピアノの種類が違った場合、思うように指が動かず失敗してしまう可能性が高いです。
残念な結果にならないためにも、できるだけ様々な種類のピアノを弾いて、慣れておくことをおすすめします。
Point 1 メーカーの違いにも注目!
ピアノは、メーカーによってもタッチや響きがかなり異なります。日本国内で使用されるピアノの多くは、「ヤマハ」か「カワイ」です。
保育士試験会場でもこのどちらかのメーカーのピアノが設置されている可能性が高いです。
ヤマハのピアノは鍵盤がやや軽め、カワイのピアノは鍵盤が重めです。
また、ヤマハのピアノは音が明るくクリアに響くのに対し、カワイは柔らかくまろやかで温かみのある音が出ます。
グランドピアノとアップライトピアノの差より、メーカーによる差の方が大きく感じられることすらあるので、余裕があれば複数のメーカーのピアノに触れて慣れておくと良いでしょう。
Point 2 電子ピアノとキーボードは別物!
「ピアノスタジオ」で検索してヒットしたスタジオに、「キーボードあり」と書かれていたり、部屋の写真に電子ピアノっぽい鍵盤楽器が見える。
それを見て「電子ピアノがあるんだ!」と思って予約してしまう方もいるかもしれません。
しかし、電子ピアノとキーボードは全く異なる楽器です。
電子ピアノは、できるだけアコースティックピアノに近い感覚で弾けるように、鍵盤のタッチや音色などに工夫が施されています。
鍵盤の数はピアノと同じ88鍵盤と、横幅も長めです。
一方で、キーボードはピアノだけではなく、あらかじめ内蔵された様々な楽器の音を出して演奏することを目的とした楽器。
タッチも非常に軽く作られており、ピアノとは全く違います。
なにより、1本1本の鍵盤の幅がピアノより狭く、鍵盤の数も61鍵や49鍵など、ピアノより少ないです。
キーボードなどで練習してからピアノを弾くと、感覚の違いからミスタッチが多くなってしまうこともあるため、必ず「この楽器は電子ピアノか?キーボードか?」と確認してから予約するようにしましょう。
アコースティックピアノは、定期的に調律をしていないと、少しずつ音がずれていくことはご存知でしょうか?
演奏される頻度の高さや、温度・湿度の変化、地震やピアノの場所の移動といった様々な要因で弦がゆるんでしまうからです。
特に、ピアノスタジオでは、毎日多くの人がピアノを弾くため、定期的にメンテナンスしていないと音がどんどん狂っていってしまいます。
格安のスタジオだと思って予約してみたら、全くメンテナンスが入っておらず、音が大きく狂っていたり、弦が切れていて一部の鍵盤の音が出なかったり…ということも、ないわけではありません(滅多にありませんが…!)。
保育士試験では「弾きながら歌う」必要があるため、音が大きく狂ったピアノに合わせて歌っていると、練習のつもりが逆効果になることも……。
質の良いピアノで練習するためには、スタジオの運営主体やホームページ上の記載に注目してみましょう!
ピアノメーカーやメーカー系列の音楽教室などが運営している練習室であれば、一定以上の質が保たれていると考えてよいでしょう。
そのほかには、ホームページに「定期調律済み」「○月○日調律実施」などと明記されているスタジオであれば、安心して利用することができます。
ピアノに関する基礎知識が頭に入ったら、次はいよいよスタジオ探しです!
スタジオによって、利用条件などが異なります。
保育士試験の練習に適したスタジオ選びができるように、条件面をしっかり確認しましょう!
一部のピアノスタジオや練習室は、複数人での合奏練習や小規模の演奏会などを想定しており、個人利用しようとするとかなりの割高になったり、そもそも「個人利用NG」としているところもあります。
また、グループ利用の予約が入らなかった場合のみに個人予約を受け付ける方式をとっているスタジオの場合、「1週間以内の日程なら予約可」「1日前~当日に電話で確認し、空きがある場合のみ予約可」などの制限をかけている、というスタジオもあります。
このようなスタジオの場合、人気の時間帯(週末や平日夜)はすっかり埋まってしまっていてなかなか予約が取れない…ということも多いです。
予約ルールをしっかり確認し、個人で予約がとりやすいスタジオを探すようにしましょう。
音楽の実技練習のときには、録音や録画をして自分のパフォーマンスを確認することが必須です。
自分では音程やリズムがしっかりとれているつもりでも、聞き返してみると、「思っていたよりできていない…」と感じることはよくあります。
しかし、スタジオによっては録音・録画を禁止していたり、事前に申請が必要だったりすることも。
録音や録画を行いたい場合は、規約をよく確認しておきましょう。
逆に、レコーティングやライブ配信をする人向けに、録画用の機材やビデオスタンド・スマホスタンドを貸し出しているスタジオもあります(有料もしくは無料)。
こうしたスタジオを選べば、スタンドを持ち歩かずに録画ができるので便利です。
保育士試験の音楽科目は、「子どもたちに歌って聴かせる」ことを想定して演奏する試験です。
ぜひ、演奏中の自分の姿を撮影し、「この演奏で子どもたちが楽しめるだろうか?」という視点で冷静に振り返るようにしましょう!
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ピアノスタジオ内の通信環境も、意外と重要です。
練習中に、「ここってどんなふうに表現したらいいんだろう?」と感じ、動画を確認したくなることは多いです。
また、スタディング保育士講座の対面指導のように、講師とオンライン会議システムで通信しながら指導を受けることもあるでしょう。
ピアノスタジオの部屋は、防音性能を高めるために壁や扉が分厚く作られていたり、スタジオ自体が地下にあることもあります。
そのため、電波が届きにくい環境であることも珍しくはありません。
特に、オンラインレッスンを受けるといった場合は、そのスタジオのその部屋で十分に通信が可能か、事前にチェックしておくことをおすすめします。
最近は、高速Wi-Fi完備をうたうスタジオも増えてきているので、そのようなスタジオを選ぶと安心です。
スタジオによって、スタッフが常駐して管理しているスタジオと、無人管理のスタジオがあります。
日中にはスタッフがいるけれど、夜間や早朝などは無人で貸し出している、というパターンもあります。
以下に、有人スタジオと無人スタジオのメリットとデメリットについてまとめました。
無人スタジオでは、格安で気兼ねなく利用できるので便利な反面、指示された方法でセキュリティを解除して入室・支払いなどを行うため、慣れていないと戸惑うこともあります。
また、ピアノ初心者の方は、ピアノの屋根の開け方や譜面台の動かし方、ピアノ椅子の高さの調整方法などがわからず困ることもあるかもしれません。見よう見まねで操作しようとすると、指を挟んでけがをしたり、ピアノを傷つけてしまったりすることも…。
ピアノやピアノスタジオに慣れていない方は、まずは有人スタジオを借りてみることをおすすめします。
ピアノスタジオの多くは、ネット予約時にクレジットカードで支払いができたり、現地でQR決済などを利用したりすることができます。
しかし、音楽業界はまだまだアナログな部分が残っているところも多いです。
小規模の音楽教室などでは、現金支払いしか対応していないところもあります。
また、ネット予約できる無人スタジオだからと安心していたら、支払いだけは「現金をお釣りなく用意して、備え付けの袋に入れて現金BOXに投入」…といった方式のところもあったりします。
当日慌ててしまったり、せっかくの練習時間が短くなってしまったりしないように、支払い方法もしっかり把握しておきましょう。
部屋の広さはスタジオにより様々です。
「練習室」と名乗っているところなどは、2~3畳の狭い防音室で、ピアノのほかは、人が1人入るのがやっと、というところも。
一方で、他楽器との合奏やミニコンサートなども開けるような広い部屋を用意しているスタジオもあります。
一般に、部屋が広くなるほどレンタル料金は高く、狭くなるほど安くなります。
こう聞くと、「狭くて安い部屋がいい!」と思うかもしれません。
しかし、保育士試験の場合、どのような会場のどの部屋で試験が行われるかは、当日行ってみないとわかりません。
狭めの練習室のようなところで、試験官に間近で見つめられながら演奏する場合もあれば、がらんとした広い部屋で演奏する場合もあります。
狭い部屋と広い部屋では、雰囲気が異なるのはもちろん、ピアノの音や歌声の響き方も変わってきてしまいます。
できるだけ様々なシチュエーションで練習しておくことで、本番の緊張や戸惑いを防ぐことができます。
とにかくピアノに慣れたい、という段階では、まず安価な部屋で練習し、本番を意識した練習を行う段階になったら、様々な広さの部屋を借りるように使い分けをすると良いでしょう。
ここまで読んでくださった方は、どんなピアノスタジオを選んだらいいのか、なんとなくイメージがつかめてきたのではないでしょうか?
それでは、実際に自宅などから通える範囲のピアノスタジオを探してみましょう!
まずは「ピアノスタジオ [地域]」などで検索してみましょう!
「このエリアで探したい」といった特定の場所がある場合は、Googleマップ上で「ピアノ レンタル」などで検索するのもおすすめです。
ただし、ヒットするものが「ピアノの置いてあるスタジオ」とは限らない点に注意してください。
この記事の最初の方でご説明したように、「実はバンド向けスタジオだった」「電子ピアノだと思ったらキーボードしかなかった」といった失敗は起こりやすくなります。
最近は、レンタルスペースを貸したい人と借りたい人をマッチングする予約プラットフォームが充実してきています。
レンタルスペースといえば、会議室やイベントスペースを探すためのもの…というイメージがあるかもしれませんが、実はピアノのレンタルスタジオも多く登録されています。
レンタルスペース予約サイトの中で、ピアノスタジオ探しに最もおすすめなのが「インスタベース」です。
用途や場所、設備などで絞り込みができ、アクセスしやすい地域の「音楽スタジオ」「ピアノあり」などで検索すれば、簡単にピアノスタジオを探すことができます。
「出先で時間が空いたから、どこか練習できる場所はないかな?」とさっと探すこともできます。
空きのある日時や時間あたりの料金、利用可能人数、部屋の広さ、使用できる設備や備品なども事前にしっかり把握でき、ネットで予約が完結するので非常に便利です!
無人スタジオが多いため、ピアノスタジオに慣れている人向けではありますが、サクッと予約してサクッと練習したい方におすすめです。
インスタベース公式サイト:https://www.instabase.jp/
首都圏や関西などの都市部であれば、複数の店舗を展開しているピアノスタジオがあります。
チェーン展開されているスタジオを利用するメリットとして、以下のような要素が挙げられます。
以下に、首都圏・関西を中心に展開する主な音楽スタジオチェーンをまとめました。
ベースオントップは、ピアノスタジオをはじめ、バンドスタジオやダンススペースなど、様々な種類のスタジオを運営しています。
ピアノスタジオの場合、2025年時点で東京に5店舗(池袋店、池袋西口店、上野店、神田店、田町三田店)、関西に2店舗(神戸元町店、天王寺店)が展開されています。
東京都内に20店舗以上を展開する、最大級のピアノスタジオです。
全店舗での空室検索をしたり、設置されているピアノの種類やメーカーから店舗を探したりできます。
大阪中心部に複数店舗を展開しているピアノチェーンです。
無人管理で営業時間が長く、質の良いピアノを格安で利用できます。
ピアノスタジオの店舗は、どうしても都市部に集中しています。
地方にお住まいの方は、「近所にそんなスタジオなんてない」とお困りの方もいらっしゃるかもしれません。
そこでチェックしておきたいのが、ヤマハやカワイなどの大手音楽教室です。
教室に通っている生徒のレッスンが入っていない時間帯に、一般の人にもピアノを貸し出していることがあります。
大手音楽教室であれば、全国各地の住宅街エリアなどに教室を構えていることが多いので、なかなか都市部にアクセスできない…という方でも利用しやすい傾向があります。
そこの教室に通っている生徒のレッスン優先なので、利用希望日の直前に電話確認して予約、といった形になることがほとんどですが、空きがあれば質の良いピアノを比較的安価で借りることができます。
練習室レンタルについては、ホームページに大々的に書かれていないことも多いので、実施しているかどうかわからない場合は各店舗に電話などで問い合わせてみましょう。
飲食物に関する規約はスタジオによって様々です。部屋の中への飲食物の持ち込みを不可としているところもあれば、蓋つきの飲み物であれば飲んでもOKとしているところ、ピアノから離れたエリアであれば、部屋の中でも飲食可としているところもあります。
しっかり規約に目を通し、ルールを守って利用するようにしましょう。
また、どのスタジオであっても、以下の2点にはくれぐれも気をつけてください。
アコースティックピアノは木製の非常に繊細で高価な楽器です。電子ピアノも電子機器のため水濡れ等は厳禁です。
間違っても楽器を汚損してしまわないように、細心の注意を払って利用するようにしましょう。
練習しながら楽譜にメモを書き込みたくなることはよくあります。
しかしその場合も、ピアノの譜面台のところなどに文房具を置くのはやめましょう。
特にグランドピアノの場合、ピアノの中に物が落ちやすい構造になっています。
ぽろっと鉛筆や消しゴムが落ちてしまい、取れなくて大慌て…ということもありえます。
ただし、万一ピアノの中に物を落としてしまった場合、自分で拾おうとするのはもっとNGです。
内部の弦を触ってしまったり、ピアノを傷つけてしまったりと、さらに事態を悪化させることになりかねません。
何かあったら、正直にスタッフの方に伝えて対処してもらうようにしましょう。
以下に、このページでお伝えしてきたピアノスタジオ選びのチェックポイントをまとめました。
適切なスタジオ選びが、保育士試験実技(音楽)の合格には不可欠です!
本番でも緊張しないように、しっかりした練習環境を整えましょう。
このページを読んでくださったあなたの保育士試験合格を応援しています!
スタディングでは、筆記試験から実技試験までオールインワンで対策できる保育士試験講座をご用意しています。
学習がPCやタブレット、スマホで完結するので、忙しい方でもスキマ時間で学習を進めることができます。
実技試験対策では、試験に向けた準備や練習方法、講師の実演動画などをわかりやすく学べる基礎講座に加え、添削講座や対面指導講座をご用意しています。
・添削…ご自身の実演動画や作品を撮影して送付すると、講師から書面でフィードバックを受けられます。
・対面指導…ご自身の実演動画や作品を撮影して送付し、それをもとに講師とオンライン会議システムで対面しながら指導を受けられます。
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ご自身の実演の様子や制作した作品を客観的に見て評価してもらうことが、上達の近道です!
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