一般の方が受験できる外務員資格には、二種外務員資格と一種外務員資格があります。
はじめて外務員資格に挑戦する方は二種外務員資格から取得するのがお勧めです。また、自信がある方は二種を取得していなくても一種から受験することも可能です。
種類 | 特徴 |
二種外務員 | 株式・国債・公社債・投資信託等のいわゆる現物を扱うことができる。 |
一種外務員 | 二種外務員が行える業務に加え、信用取引・デリバティブ取引などリスクの高い商品も含めて、金融商品取引に関する全ての金融商品を取り扱うことができる。 |
一種外務員資格は二種外務員資格の上位資格と考えればよいでしょう。
試験では金融商品の取引に関する以下の内容が出題されます。
基本的な「法令・諸規則」、「商品業務」、「関連科目」は共通で、二種も一種もここから出題されます。ただし、一種はこれに加えてデリバティブ取引が追加されます。したがって、初めて受験される方は二種から勉強して、一種受験の際はデリバティブ取引を中心に勉強するのが良いでしょう。
ちなみに、一種の試験の内6割は二種の範囲から出題されます。したがって、一種を目指す方は二種に合格したらすぐに一種に挑戦するのが良いかもしれません。
二種外務員 |
一種外務員 |
|
出題科目 |
〔法令・諸規則〕
・ 金融商品取引法
・ 金融商品の勧誘・販売に関係する法律
・ 協会定款・諸規則
・ 取引所定款・諸規則
〔商品業務〕
・ 株式業務
・ 債券業務
・ 投資信託及び投資法人に関する業務
※ 「投資信託及び投資法人に関する法律」が含まれます。
・ 付随業務
〔関連科目〕
・ 証券市場の基礎知識
・ 株式会社概論
・ 経済・金融・財政の常識
・ 財務諸表と企業分析
・ 証券税制
・ セールス業務
|
|
・ デリバティブ取引(一種外務員資格試験のみ) |
||
出題範囲 |
1.上記出題科目についての基礎知識 2.コンプライアンスに関する基本的かつ重要な事項 |
1.上記出題科目についての実務的、専門的知識 2.コンプライアンスに関する基本的かつ重要な事項 |
外務員試験は、二種・一種ともに全体の7割以上の正解で合格となります。
外務員試験はPCによる試験で、受験後すぐに合否が分かります。
出題形式と配点は以下の通りです。
時間 | 出題形式と配点 | |
二種 | 120分 | 300点中210点(7割)以上で合格 ○×方式 50問 各2点 5択選択 20問 各10点 |
一種 | 160分 | 440点中308点(7割)以上で合格 ○×方式 70問 各2点 5択選択 30問 各10点 |
これを見ると分かる通り、5択問題の配点が非常に高いです。また、5択問題には、文章問題と計算問題があります。この5択問題の攻略が合否を分けるといっても過言ではありません。
外務員資格の試験は、日本証券業協会が委託しているプロメトリック(株)に申し込んで受験します。
試験の一番の特徴は、いつでも受験できるということです。
通常の試験では、予め試験日が決まっていて、試験会場に行って他の受験生と一緒に試験を受けますが、外務員試験の場合、自分が受けたいときに試験会場(プロメトリック社が実施している会場)を予約して受験します。
そして、もう一つの大きな特徴は、試験は全てパソコンで受験するということです。
一般的な試験では、紙の答案用紙やマークシートに記入しますが、外務員試験はパソコンに向かって回答します。したがって、パソコンで回答することに慣れておくことも重要です。
受験資格 | 特になし(誰でも受験できる) | 合格発表 | 試験終了後その場で合否が分かる |
試験日 | 原則月曜~金曜の会場が開いている時間帯に予約する | 試験会場 | 全国の会場から選択して予約 |
試験方法 | 試験会場に備えられたパソコンによって行われ、操作はマウスを使用します。 | 再受験規定 | 不合格の場合、受験日の翌日から30日を経過するまで再受験ができない。 |
参考記事:証券外務員資格 試験日程(一種・二種)