2026/08/13
お盆休みの時期、皆さまいかがお過ごしでしょうか。再現答案の作成とセルフ評価を終え、まとまった時間が取れるこのタイミングこそ、他の受験生に大きく差をつける絶好の機会です。
11月初旬の筆記試験合格発表まで「何をすればいいか分からない」と手を止めてしまうのは非常にもったいないことです。今こそ、日本技術士会の公式ウェブサイトをあなたの「主戦場」に変え、口頭試験の合否を左右する「技術者倫理」と「継続研さん(CPD)」の先取り学習を始めましょう。
筆記試験をクリアした後に待ち構える口頭試験は、単なる専門知識の再確認ではありません。あなたが「技術士というプロフェッショナルとしてふさわしい資質と適格性を持っているか」を対話の中で見極める試験です。
その適格性の根幹をなすのが、以下の2点です。
技術者倫理(配点20点)
継続研さん(CPD)(配点20点)
合計40点分を占めるこの領域は、直前に暗記して乗り切れるものではありません。日頃からの意識や、技術士制度の本質的な理解が問われます。
お盆休みの落ち着いた時間を使い、技術士会サイト内にある以下の資料をじっくり読み込んでください。
① 技術士倫理綱領(および解説資料)
「公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する」という基本原則をはじめ、社会・経済・環境に対する影響の予見や文化的価値の尊重など、技術士としての行動規範が明記されています。単に条文を覚えるのではなく、「自分の現在の業務でこの倫理綱領が問われたらどう行動するか」を対話する姿勢で読み深めてください。
② 技術士CPDガイドブック(要約版)
CPD(Continuing Professional Development)は資格取得後の義務ですが、口頭試験でも「現在どのように資質向上を図っているか」が厳しく確認されます。推奨される年間50時間(うち倫理1時間以上)の基準や、参加型・発信型・実務型・自己学習型という4つの学びの区分を把握し、自分が日々行っている研さんをCPDの言葉で語れるよう整理しておきましょう。
③ 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)の最新定義
令和8年度改訂版を含め、コンピテンシーの定義文を精読します。特に「データ活用」「包摂的な意思疎通(コミュニケーション)」「多様なステークホルダーとの調整」といったキーワードがどう位置づけられているかを理解することが、口頭試験の試問に対する的確な回答の土台になります。
お盆休み中にこれらの公式資料に触れる最大のメリットは、「今日からの仕事の目線が変わる」ことです。
自分が何気なく行っている業務の意思決定や関係者との調整が、技術士倫理やCPD、コンピテンシーのどこに該当するのかを意識できるようになります。この意識の差こそが、11月以降の口頭試験対策において、薄っぺらい暗記ではない「本物の重みを持った回答」を生み出す原動力となります。
中途半端な気持ちで結果を待つのはやめましょう。技術士会のサイトを読み込み、すでに技術士として生きる準備を今すぐ始めてください。
| 匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
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