『やる気が上がる8つのスイッチ』を紹介します｜講師匠習作の技術士応援ブログ

2025/05/15

『やる気が上がる8つのスイッチ』を紹介します

以下は、『やる気が上がる8つのスイッチ』（ハイディ・グラント・ハルバーソン著）を踏まえた記事です。

テーマは「技術士試験のモチベーションを維持するには？」です。

【試験勉強のやる気が続かないあなたへ】

― 科学で考える「モチベーション維持術」 ―

技術士試験の勉強は、長期戦です。

知識の蓄積、論述力の強化、キーワードの整理…。やることが多すぎて、「始めたはいいけど続かない」「最初はやる気があったのに今は…」という人も多いのではないでしょうか。

そんなとき、頼りになるのがコロンビア大学の動機づけ研究から導かれた心理学的知見です。今回は、「自分のやる気の仕組みを理解して、適切なスイッチを押す」という視点から、試験対策のモチベーション維持を考えてみます。

1. モチベーションは「タイプ別」に異なる

人のやる気には、「この方法さえやれば全員うまくいく！」という万能薬はありません。ある人は「評価されたいから頑張れる」し、ある人は「失敗したくない」から動きます。この本では、やる気の構造を以下の3軸＋8タイプで説明しています：

マインドセット：証明型／成長型

フォーカス：獲得志向／回避志向

自信の有無

あなたはどのタイプでしょうか？

2. 【自分のマインドセット】を知ると効率が上がる

▷証明マインドセットの人は…

「すごいと思われたい」「結果で認められたい」という気持ちが強いタイプ。

→ 完璧を目指しすぎて「失敗が怖くなる」傾向があります。

対策：

小さな成功体験を重ねて自信を維持する

他人と比較するのではなく、「昨日の自分」より1問でも多く解けたことを喜ぶ

▷ 成長マインドセットの人は…

「自分を高めたい」「うまくなるプロセスが好き」というタイプ。

→ 多少の失敗には動じず、努力の継続で力を伸ばせます。

対策：

苦手分野を「伸びしろ」と考え、積極的に取り組む

振り返り（ジャーナリング）を通じて学習の軌跡を実感する

3. 【やる気のフォーカス】を知れば戦略が変わる

▷獲得フォーカスの人は…

「合格したらこんな未来が待っている！」といった夢や成果への意識が強いタイプ。

・モチベーションを高めるには：

合格後のキャリア、収入、社会的評価を具体的に想像する

ご褒美や報酬（例：合格したら○○旅行！）を明確にする

▷回避フォーカスの人は…

「不合格になりたくない」「後悔したくない」といった失敗回避型。

・モチベーションを高めるには：

「今やらなければ来年も受ける羽目になる」といった危機感を刺激する

「周囲に落ちたと知られるのは嫌だ」という社会的プレッシャーを味方につける

どちらが良い悪いではありません。自分がどちらかを知って、それに合ったやり方を選ぶことがカギです。

4. 「燃え尽き」を防ぐコツ

勉強は「最初の1ヶ月で燃え尽きてしまう人」が多いもの。これは自信・習慣・ペース配分の問題です。

モチベーション維持の3つの工夫：

やることを「細かく分ける」

→ 例：「模範解答を一問読むだけ」からでもOK。

毎週、“1週間後の自分”への手紙を書く

→ 今日できたこと／できなかったこと／次週の目標を記録。振り返りに最適。

「自分のやる気が落ちた時の処方箋リスト」を作る

→ 推しの動画を見る・勉強するカフェに行く・5分筋トレする…など、自分を立て直す習慣をあらかじめ用意しておく。

5. まとめ：「自分の“やる気スイッチ”をカスタマイズしよう」

モチベーションとは、「ある日突然やってくる奇跡」ではなく、自分の思考や行動によって“起こせるもの”です。

本書『やる気が上がる8つのスイッチ』は、まさにその「やる気の回路図」を教えてくれる一冊でした。試験対策にも応用できるエッセンスは無数にあります。

最後にひとこと：

「すごい人になりたい」より「すごくなっていく自分でいたい」

―この感覚を持って、あなたらしく、今日の勉強を始めてみませんか？

『やる気が上がる8つのスイッチ』（ハイディ・グラント・ハルバーソン著）でした。

匠　習作（たくみ　しゅうさく）　プロフィール

1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。

次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。

匠習作技術士事務所代表技術士
プロフェッショナルエンジニア養成コンサルタント、医療機器業界転進コンサルタント、医工コーディネーター日本技術士会会員・日本機械学会会員・失敗学会会員、人工知能学会会員、日本医工ものづくりコモンズ会員、日本シャーロックホームズクラブ会員、放送大学大学院在学中

『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。