2025/02/27
本書『技術経営論』は、技術と経営の交差領域を扱い、企業の持続的成長に向けた技術活用の戦略を論じた専門書です。
以下に各章の要点をまとめます。
技術経営の中心となる技術戦略を論じています。
経営戦略の概念から出発し、技術戦略の策定方法、技術ロードマップの活用、知的財産戦略、CTO(最高技術責任者)の役割などを詳細に説明。
特に、技術開発を進める上でのリスクマネジメントの重要性についても述べられています。
技術を活用したマーケティングの必要性と手法を解説。
伝統的なマーケティング手法に加え、技術マーケティングの特異性を整理し、ユーザーとの協働開発、プロシューマー(生産者と消費者の融合)、オープンソース開発などを紹介。
企業が単に顧客のニーズを満たすだけでなく、新たな価値を創出することの重要性が指摘されています。
本章では、イノベーションの本質とその管理について述べられています。
シュンペーターの「創造的破壊」やドラッカーの「イノベーションの7つの機会」を取り上げ、大企業におけるラディカル・イノベーション、オープン・イノベーション、破壊的イノベーションの実践例を詳述。
また、イノベーションの普及過程についても考察されています。
企業の研究開発(R&D)のマネジメントについて論じています。
従来の研究開発モデルから、新たな研究開発戦略、組織の課題、創造性と試行錯誤の重要性が解説されており、技術革新を持続的に行うための仕組みが検討されています。
技術とサプライチェーンの関係性に着目し、製品開発プロセスにおける技術管理について詳述。
特に、製造業におけるリーン生産方式やモジュール化の利点、オープン・イノベーションを活用した開発手法について議論されています。
技術経営におけるリスクの特定と管理について解説。
特に、技術リスクの評価手法、アセスメント、リスクコミュニケーションの手法について詳述されており、大規模プロジェクトにおけるリスク管理の実践例が紹介されています。
知識の創造と共有が技術経営に果たす役割について分析。
ナレッジマネジメントの基礎から、組織内の暗黙知を形式知に変換するプロセス、技術革新を加速させる知識活用のフレームワークについて考察されています。
本書は、技術経営を体系化する試みの一環として執筆されました。
従来の経営学の枠組みを踏襲しつつ、新たな技術経営の枠組みを構築することを目的としています。
技術経営の確立はまだ道半ばであり、読者の実践とフィードバックを通じてさらなる発展が期待されています。
![]() | 匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。
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