2025/01/09
AI白書の冒頭から
みなさん、明けましておめでとうございます。
もう9日なので、お正月気分は抜けていると思います。
これから7ヶ月と少しで令和7年度の技術士二次試験が実施されます。
気持ちを新たにして、計画的にしっかりと試験対策を進めて下さい。
今週の記事では、最近試験問題に良く出る「AI」について、AI白書の記事を元に、試験に役立つと考えられる課題や今後の方向性を紹介します。
1. 日本のAI活用の課題
周回遅れの現状:
日本は、米中と比較してAI技術、投資、人材の面で大きく遅れていると指摘されています。
米中は、個人主義的で起業志向が強く、AIに適した産業・社会構造を持っています。
一方、日本は集団主義で年功序列型の組織構造を持ち、ハードウェア改善に強いが、AIやソフトウェアには適応しにくい状況です。
規制の壁:
日本の法律は「ホワイトリスト型」(許可されたことのみ実行可能)が主流であり、これがイノベーションを阻害しています。
米中は「ブラックリスト型」(禁止されたこと以外は自由)のため、新技術の導入が容易です。
2. AIの産業革命的影響
破壊的イノベーション:
AIは産業構造を根本から変える可能性があり、従来の成功モデルが通用しなくなります。
IBMやMicrosoftのように、企業は環境の変化に迅速に適応する必要があります。
競争領域の選択:
日本企業は「競争領域」と「競争外領域」を明確化し、リソースを集中すべきです。
自動運転技術の例として、Mobileye(イスラエル)のモジュールを安価で活用する方が、自社開発より合理的であるという示唆もあります。
3. 日本企業の戦略
AIの賢い活用:
「AIを使い倒す」戦略が9割以上の企業に適しているとされ、独自開発はリスクが高いと言われています。
AI研究者を雇用するよりも、AIウォッチャーを採用し、最新の開発動向を監視して活用するべきです。
リーダーシップの必要性:
組織改革や構造変革はトップの意思決定に依存する。タイミングを逃すと競争に後れを取ることになります。
4. 今後の方向性
多様性・付加価値の追求:
感情価値や欲望の領域でAIを活用し、日本の強みを活かすべきです。
例として、「食」の分野ではパーソナライズされたサービスが今後の主戦場になると言われています。
地政学的優位性の活用:
日本は米中の間で有利な地理的条件を活かし、両者と異なるアプローチで豊かさを追求すべきです。
試験対策への応用
政策提言:
日本の規制をホワイトリスト型からブラックリスト型へ転換する必要性を論じる必要があります。
AI活用における戦略的選択(競争領域と競争外領域の明確化)を具体例とともに述べます。
産業構造の変化に対する考察:
破壊的イノベーションの事例(IBMやMicrosoftの変革など)を取り上げ、リーダーシップの重要性を解説します。
日本の強みを活かした提案:
「感情価値」や「多様化したデータ利用」に焦点を当てた提言を行う必要があります。