2023/06/08
AとBの問題文
スタディングの必須やⅢの問題には、同じテーマでAとBの問題があります。
例えば必須問題8は、BCPを題意にした問題です。
その中で前文は、AもBも全く同じです。
しかし、設問部分は
Aの場合
- あなたの専門分野との関係を簡単に説明し、技術者として多面的な観点から企業が効果的なBCPを構築し、災害時に有効に活用できるような体制を構築するための課題を抽出し分析せよ。
- 抽出した課題のうち最も重要と考えられる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
- 解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について専門技術を踏まえて述べよ。
- 業務遂行において必要な要件を技術者としての倫理、社会全体の持続可能性の観点から述べよ。
Bの場合
- あなたの専門分野との関係を簡単に説明し、技術者として多面的な観点から企業が効果的なBCPを構築し、災害時に有効に活用できるような体制を構築するための課題を抽出し、その内容を観点と共に示せ。
- 抽出した課題のうち最も重要と考えられる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
- すべての解決策を実行した上で生じる波及効果と、新たな懸案事項への対応策について専門技術を踏まえて示せ。
- 上記事項を業務と して遂行するに当たり 、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。
上記の中で1と3の問題文を見て下さい。
Aの場合は
活用できるような体制を構築するための課題を抽出し分析せよ。
新たに生じうるリスクとそれへの対策について専門技術を踏まえて述べよ。
Bの場合は
活用できるような体制を構築するための課題を抽出し、その内容を観点と共に示せ。
新たに生じる波及効果と、新たな懸案事項への対応策について専門技術を踏まえて示せ。
上記の通りです。
Aの問題は、観点を明記せよとか、観点と共に示せとなっていないのです。
しかし、Aの問題を選んで、観点を解答に入れる人はとても多いです。
Aの問題に対し、
Aの問題は観点を明記せよとなっていません。
観点は求めていないのです。
観点を求めているのは、Bの問題です。
求められていないのに、観点を書くのはミスを誘発する恐れがあります。
明記せよとあれば、必ず書かなければなりませんが、求められていないのに観点を書くのは止めた方が良いと思います。
要するに、読み手が「この観点でこの課題?」と疑問を持った場合、減点対象になるからです。
上記の注意を促すと、
「多面的な観点から」と書いてあると、反論するかたもいます。
しかし、多面的な観点から観点を抽出し分析せよとあるだけで、観点を明記せよではありません。
なので、問題文に「観点を書け」というような要求が無い場合は、観点を書かないことをお勧めします。
そもそも、令和2年頃から、観点を書けと要求するようになったので、その前は、多面的な観点から課題を抽出し分析と要求されて、
「~~の観点から」と解答する人はいませんでした。
注意して欲しいのは、問題文の要求通りに答えるということです。
まず、そこを重視して下さい。