2022/07/14
試験前最後の注意事項
試験前はこれが最後のブログです。
試験前にこれだけは、理解して下さい。
試験が始まったら試験問題をよく読んで下さい。
何を問われているのかを良く考えましょう。
問題文と課題が一致させるように心がけてください。
例えば
「2050年カーボンニュートラル宣言」を受け、日本でも様々な取り組みが進められている。建設業のとりわけ道路分野における取組みも必要である。
このような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。
(1)道路分野におけるカーボンニュートラルへ貢献するため、技術者の立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
上記のような問題があったとします。
この場合の課題は、「道路分野におけるカーボンニュートラルへ貢献するため」の課題です。
課題の書き方は、カーボンニュートラルに貢献するには、何が障害物か? あるいは、何をしなければならないか? です。
つまり、障害物か、なすべきことか、このどちらかの書き方です。
ここで、例えば
・環境配慮型コンクリートの使用が課題
・ICT活用による作業効率の向上が課題
とあれば、「なるほど二酸化炭素削減に効果がある」と考えるはずです。
しかし、ここで一つ間違いがあるのです。
問題文が求めているのは、二酸化炭素排出量削減ではなく、カーボンニュートラルなのです。
これは、似て非なるモノです。
カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。
「排出を全体としてゼロ」というのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」※ から、植林、森林管理などによる「吸収量」※ を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。
※人為的なもの
カーボンニュートラルの達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減 並びに 吸収作用の保全及び強化をする必要があります。
極端な事を言えば、二酸化炭素排出量を削減しなくても、排出した二酸化炭素を全て固定化できれば、カーボンニュートラルなのです。
ただし、問題文自体が二酸化炭素排出量削減とカーボンニュートラルを峻別していない場合があります。解答に注意が必要ですが、二つが別の概念であることは理解して下さい。
実際の試験で、カーボンニュートラルがテーマの問題も出題されるでしょう。
それとは、別に二酸化炭素排出量削減がテーマの問題も出題されると思います。
誤字脱字、変な文章、最後の空白、付番の間違いこれらも減点対象になりますが、そこまで減点にはならないです。
しかし、問題文の要求と課題が合わないといった整合性のない解答については、大きく減点されるので注意してください。