2020/11/19
受験動機を考えてください
口頭試験で最も多い質問は、受験の動機だと思います。
もちろん、業務の詳細に関する質問は別です。
3義務2責務は質問されないこともあるのですが、動機はかなりの確率で質問されます。
そして、受験の動機に正しい回答はありません。
「出世するため」と答えて受かった人もいます。
もちろん、一般的には
● 公的な能力の証明になるから
● 信用力を上げるため
● 会社に技術士が多く、半ば業務命令で受験した
● 業務上必要だった
● 将来APECエンジニアになって活躍したい
などと答えます。
業務上で必要と言うのは立派な動機です。
「もちろん、上司の命令で仕方なく受けました」では拙いと思います。
基本的に自分の意志、将来を考えて、社会や公衆のため、会社のため、自分や家族のためと言った要素があればOKです。
ここで技術士法を思い出して下さい。
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者をいう。
受験動機の中にこの要素を入れるようにして下さい。
技術士は、科学技術の向上と国民経済の発展に資する義務があるのです。
その目的のために作られた、資格であり制度です。
これを忘れると、口頭試験に受かりません。
また、絶対に口にしてはいけない言葉は、「自分の実力を試したい」です。
技術士試験を、力試しに使うとほぼ間違いなく「不合格」です。
これで、不合格になった人を数名知っています。
もう一つ、試験委員と議論しないで下さい。
向こうが言っていることが間違いだと思っても、その場は、柔らかくやり過ごして下さい。
生殺与奪の権は、試験委員にあります。
学会や、技術士会のセミナー、研修なら議論しても良いでしょう。
しかし、口頭試験の場で、議論するのは間違いです。
「分かりました、ありがとうございます。」この言葉で終らせましょう。