筆記試験の課題と問題
先ず、平成30年までは、課題と問題は分けられていません。
これは、私自身が直接、技術士会にも文部科学省の技術士分科会にも電話で確認しています。
「それは言葉の問題だから、どちらでも良い」と言うことでした。
要するに自分で分けて解答できればよかったのです。
解答文の中で、課題と問題を分けて解答できていればそれで良かったのです。
平成30年までの問題文を見ると、問題文の方でも部門や科目によって、課題と問題が分けられていないことが分ります。
現在は問題も課題も明確に定義されています。
試験問題には「問題」と言う言葉が出てきません。
解決すべきは「課題」です。
「問題」はゴールです。
例えば、自動車の燃費を向上させるという問題があったとします。
問題(ゴール)=現在リッター当り10キロメートルの走行距離を15キロにしたい。
課題(障害物)
1)車重を軽くする
2)エンジンの燃焼効率を上げる
3)空気抵抗を減らす
4)タイヤの抵抗を減らす
などがあります。
この課題を挙げて、分析(比較)します。
その分析結果から最も重要な課題を挙げます。
まあ、上記の場合「重量を軽くする」でしょうか?
解決策は重量を軽くすることに対し、様々な方法を挙げます。
基本的に強度が落ちるはずなので、リスクは強度不足です。
また、設問2では、設問1で抽出した課題の中から最も重要な課題を選択します。
このとき、先に設問1の中で抽出した課題を分析している「訳ですから、その結果から最も重要な課題を挙げて下さい。
設問1で抽出した課題から、分析を伴わず重要課題を選択しても、読み手はどうしてその課題が重要なのか分りません。
平成30年までは、重要と考える理由を簡単に述べるだけで良かったのですが、令和元年からは、しっかり比較分析して重要と考える理由を説明しなければならなくなりました。