3義務2責務は何が大事?
令和元年度試験では、必須問題で「技術者倫理の視点から」と直接的に問われました。昨今の不祥事連発を見ると、もしかして技術士会では倫理の問題を重く見ているのかもしれません。
ですから、口頭試験でも倫理の問題を質問に挙げてくる可能性はあります。
最近では、「技術士の3義務2責務を言って下さい」と言う簡単な質問は減ったようです。
これは、暗記すれば答えられます。
暗記力と倫理観は全く別の能力? ですから、ある意味この質問は無意味です。
最近では以下のような質問が増えているようです。
例えば
「技術者倫理の中で最も重要なものはなんですか?」
「3義務2責務の中で、あなたは何を重視しますか?」
「最も重要な技術者倫理はなんですか?」
「コストが掛かって、公益確保ができない可能性の有るとき、あなたならどうしますか?」
こんな質問です。
これをセミナーで話すと、必ず質問されます。
どれが重要ですか?
と言う質問です。
しかし、この質問には正解がありません。
3義務2責務のどれを選んで解答しても良いのです。
ただし、論理的な説明をつけて下さい。
納得できる説明であれば、試験委員は頷いてくれます。
公益確保でも、信用失墜行為の禁止でも良いのです。
あるいは、専門技術のことが分らなくて、事故に繋がることもありますから、継続研鑽でも構いません。理由をしっかり説明できれば良いのです。
公益確保を選ぶ人が多いのは事実ですが、技術士制度そのものの信用を失っては、全てが終わりです。ですから、信用失墜行為の禁止を選んでも良いのです。
口頭試験の対策に、事例集を参考にするのも良いかもしれません。