2018/06/21
以前、こんな方がいました。
「解答の終わりに“以上”と付けるのはどうしてですか?納得できません。そんなものが必要ですか?」
「文章番号を付ける理由は何ですか? 論文作成の本を見ても必要だとは書いてありません。書かなければいけませんか?」
正解は、分らないのです。
ただし、これまでの合格者で文章番号無し、「以上」無しの人はいませんでした。
私がこれまでにお目に掛かった元試験委員の皆さんも、文章番号が絶対に必要だとは言っていませんでした。
ただ、「書き方はそれぞれの学会の論文を読めば分るでしょう」と言っていました。
学会と言うのは、土木学会とか機械学会とか電気学会みたいな学術系の学会です。
どこの学会も論文の一部或いは全部を読むことができます。
読めば分りますが、文章番号は必ず付いています。
「以上」はありません。
「以上」の方は、解答用紙がバラバラになったときに最後が分るように書かせているようです。
今は、ステープラー(ホチキス)で纏められていますが、以前(私が受験した平成23年・24年頃)は纏められていませんでした。
ですから「以上」が必要だったのだと思います。
それが今も名残になっているのでしょう。
ここで少し考えて下さい。
文章の番号を付けたり、最後に「以上」と書くことが非常な負担になりますか?
それに費やす時間は何分ですか?
そこを考えて欲しいのです。
試験委員には様々な人がいます。
誤字脱字も3文字以上は減点と言う原則ですが、厳しい方は1文字でも減点するようです。
「以上」や文章番号の附番も同じです。
厳しい人に当るかどうかそれは分りません。
でも、大きな負担でないなら、安全を見ましょう。
皆さんエンジニアなんだから分るはずです。
ギリギリ一杯に設計しませんよね。
まして1年に1回の試験です。
安全な方向に逃げて下さい。
若しかしたら、試験委員はそこをチェックしているのかもしれません。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。