2018/06/07
「明確な合格基準はありません。元試験委員の方を数名知っています。その方達からお話しを伺っても明確な基準はありませんでした」
「それじゃ、どうやって合否を決めるのですか?」
この当りで当惑と言うより怒りが見えてきます。
「大勢の解答を読んで相対的に良く書けている方が合格です。
また、文章ですから好き嫌いもあるはずです。
私は7名ほどの元試験委員から話を伺いましたが、
箇条書きや図表を入れることでも、全員が高評価するとは言いませんでした。」
本当に、まちまちの基準であることが分かりました。
ただ、一致していたところもあります。
この3つは一致しています。
まれに、自分は文章が苦手だからと全ての解答を箇条書きにする人がいます。
これまで300人強の受講者さんの解答を読んでいますが、
10名ぐらいの方が全て箇条書きで解答していました。
箇条書きは、ポイントを説明するときに使うと効果的です。
ですから部分的に使うなら有効なのです。
しかし、全ての文章が箇条書きの論文をどこかで見たことありますか?
土木学会でも機械学会でも、電気学会でもOKです。
どこかで見てますか?私はありません。
ですから、一般的な書き方で書いた方が無難です。
例えば、もしかすると箇条書きを気にしない試験委員もいるかもしれません。
しかしそれは少数派です。少数派の試験委員に上手く当ればよいのですがそれは危険な賭です。
まして、解答は二人の試験委員が読むのです。
二人とも少数派であることはかなり低い確率のはずです。
私は受講者さんの解答を読み、なるべくこうした方が良いと言う指摘をします。
厳しいと受け取る人もいるようですが、
解答の中からマイナス要素を除くためにはそのほうが良いと思っているからです。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。