絶対基準は無い
「明確な合格基準はありません。元試験委員の方を数名知っています。その方達からお話しを伺っても明確な基準はありませんでした」
「それじゃ、どうやって合否を決めるのですか?」
この当りで当惑と言うより怒りが見えてきます。
「大勢の解答を読んで相対的に良く書けている方が合格です。
また、文章ですから好き嫌いもあるはずです。
私は7名ほどの元試験委員から話を伺いましたが、
箇条書きや図表を入れることでも、全員が高評価するとは言いませんでした。」
本当に、まちまちの基準であることが分かりました。
ただ、一致していたところもあります。
- 分りやすい解答
- 読みやすい文章
- 具体的で明確に書いてある解答
この3つは一致しています。
まれに、自分は文章が苦手だからと全ての解答を箇条書きにする人がいます。
これまで300人強の受講者さんの解答を読んでいますが、
10名ぐらいの方が全て箇条書きで解答していました。
箇条書きは、ポイントを説明するときに使うと効果的です。
ですから部分的に使うなら有効なのです。
しかし、全ての文章が箇条書きの論文をどこかで見たことありますか?
土木学会でも機械学会でも、電気学会でもOKです。
どこかで見てますか?私はありません。
ですから、一般的な書き方で書いた方が無難です。
例えば、もしかすると箇条書きを気にしない試験委員もいるかもしれません。
しかしそれは少数派です。少数派の試験委員に上手く当ればよいのですがそれは危険な賭です。
まして、解答は二人の試験委員が読むのです。
二人とも少数派であることはかなり低い確率のはずです。
私は受講者さんの解答を読み、なるべくこうした方が良いと言う指摘をします。
厳しいと受け取る人もいるようですが、
解答の中からマイナス要素を除くためにはそのほうが良いと思っているからです。