2017/10/06
技術士試験の講師をやって、これまで200名以上の受講者さんにアドバイスを行って来ました。
その中で、やはり不合格になる人と直ぐに受かる人がいます。
今週と来週の2回で合格不合格を分ける習慣・行動の違いをご説明したいと思います。
1.インプット重視の人:アウトプット重視の人
2.試験を暗記力で乗り越えようとする人:考え方をマスターしようとする人
3.学習計画を立てない人:学習計画を立てる人
4.勉強時間がないのは仕事の問題と考える人:勉強時間は自分で作り出すと考える人
今回は上記の4つを説明しましょう。
これはとても多い勘違いです。
受講者の皆さんはよくこんな質問をします。
「先生、どんな資料や本を覚えたら良いでしょうか?
量が多いのでなるべく早く教えて下さい」。
技術士試験を受ける方はその多くが、受験時代は優等生です。そのため、高校大学時の成功例が忘れられません。
技術士試験も必要なことを暗記すればなんとかなると思っています。
もちろん知識はあってじゃまになるものではありません。
しかし、技術分野の全てを暗記するなど不可能です。
技術士試験はインプット30%、アウトプット70%と考えて試験対策を行って下さい。
ほとんどの人が逆の割合で対策を行っているようです。
これは、前述した内容と似ています。
とにかく皆さん暗記が好きです。覚えなければならないことはありますが、本当に必要なのはキーワードの暗記ではありません。
技術士に必要な考え方のマスターです。
・どうすれば、設定された状況の中で重要な問題を発見し、解決策を導き出せるのか?
・また、その解決策にリスクはないのか?
・リスクがあるなら、どこに留意して解決策を実行するのが良いのか?
簡単に言えばこんな考え方です。
キーワードの暗記ではなく、考え方をマスターしましょう。
実は、学習計画を立てるだけなら半分以上の人はやっています。
しかし、計画と言うものは途中でチェックして、進捗を確認し自分の学習進度を見直す必要があります。
言うなればPDCAです。
これを実行している人はとても少ないのです。
計画は立てたらそのまま、実行したのかしなかったのかチェックしません。
正直、体重計を使わないでダイエットしているようなものです。
技術士試験を受ける人は基本的にエンジニアです。
普段の業務でPDCAは使っているでしょう。
試験対策も同じです。スパイラルアップして下さい。
実際に受験者の皆さんは、第一線で働くエンジニアです。
毎日残業があり、休日出勤も有り厳しい業務環境です。
しかし、それでも合格になる人は隙間の時間を作り出します。
出張のときは新幹線の座席テーブルで解答を作成したという方もいます。
受かっている人は、時間がないことを仕事や会社のせいにはしません。
時間がなくてもそれは自分の責任です。
その考え方が技術士に必要なのです。
皆さんいかがですか?
ぜひ自分に当てはめて考えて見て下さい。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。