平成20年1次試験 - 中小企業経営・中小企業政策

第1問

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


新規開業によって期待される効果のひとつとして、雇用の創出が挙げられる。総務省「事業所・企業統計調査」に基づき、1994年時点と2004年時点の全事業所の雇用変動量を比較した中小企業庁の推計によると、1994年に存在せず2004年時点に存在した事業所(開業事業所)による雇用創出は2、115万人と、両時点に存在が確認される存続事業所における雇用創出の541万人を大きく上回る。加えて、雇用変動を雇用形態別に見ると、開業事業所で生み出される雇用は、【  】による雇用が最も多いことも注目される。なお、業種別に雇用変動状況を見ると、両時点で雇用を増加させている業種がある一方で、雇用を大きく減少させている業種もあり、業種によって雇用変動に違いが見られることも指摘される。


(設問1)
文中の空欄に入る最も適切な語句はどれか。


ア 個人業主・家族従業者
イ 正社員
ウ パート・アルバイト
エ 臨時雇用者


(設問2)
  文中の下線部について、総務省「事業所・企業統計調査」に基づく中小企業庁の推計から、1994年時点と2004年時点の雇用変動を業種別に比較した場合に、最も適切なものはどれか。


ア 医療福祉・教育学習支援業においては雇用が増加している。
イ 金融保険業においては雇用が増加している。
ウ 建設業においては雇用が増加している。
エ 製浩基においては雇用が増加している。



第2問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


日本においては、少子高齢化の進展により、今後労働力人口の大幅な減少が避けられない。このような中で、日本経済が持続的発展を遂げるためには、労働生産性、すなわち労働投入量(労働時間または労働者数)当たりの【A】の向上が不可欠と考えられる。
 とりわけ、中小企業の労働生産性の水準は低い。経済産業省「企業活動基本調査」、厚生労働省「毎月動労統計調査」に基づく中小企業庁の推計結果(2005年度)を見ても、中小企業の労働生産性の水準は、製造業、情報通信業、卸売業、小売業、飲食店・宿泊業のすべての業種において、大企業を下回っている。このような大企業と中小企業の労働生産性の格差は、中小企業における労働投入量当たりの資本ストックとして算出される【B】の水準が低いことによるところが大きいと考えられる。


(設問1)
文中の空欄Aに入る最も適切な語句はどれか。


ア 減価償却費
イ 人件費
ウ 生産費用
エ 付加価値額


(設問2)
  文中の下線部について、次の選択肢の中で大企業と中小企業の労働生産性の格差が最も大きいものはどれか。


ア 飲食店・宿泊業
イ 卸売業
ウ 小売業
エ 情報通信業
オ 製造業


(設問3)
  文中の空欄Bに入る最も適切な語句はどれか。


ア 機械稼働率
イ 固定資産比率
ウ 自己資本比率
エ 資本装備率
オ 労働分配率



第3問
  次の文章の空欄AとBに入る最も適切な数値の組み合わせを下記の解答群から選べ。


中小企業、とりわけ小規模企業を取り巻く経営環境は依然として厳しく、中小企業庁「中小企業実態基本調査」(2006年)をもとに、従業者規模別の債務超過企業の割合を見ると、従業者数101~300人の企業では【A】%であるのに対し、従業者数1~5人の企業では【B】%となっている。


〔解答群〕
 ア A:1.3   B:22.5
 イ A:3.8   B:50.1
 ウ A:4.5   B:36.6
 エ A:7.3   B:10.2



第4問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


経済産業省「工業統計表」(2004年)によれば、日本の製造業の出荷額に占める中小企業のシェアは【A】%に及んでいる。業種(産業)別に見ると、【B】産業や【C】産業におけるシェアが比較的高い。川下の【D】産業における最終製品は大企業がもっぱら生産しているが、その生産過程では、川上・川中の【C】産業に属する多くの中小企業が関与しているものと考えられる。
 なお、ここでは業種分類を次のとおりとしている。


・素材・部品型:繊維、木材・木製品、パルプ・紙・紙加工品、化学、石油製品・石炭製品、プラスチック製品、ゴム製品、なめし革・同製品・毛皮、窯業・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、金属製品
・加工・組立型:一般機械、電気機械、輸送用機械、精密機械
・生活関連型:食料品、飲料・たばこ・飼料、衣服・その他の繊維製品、家具・装備品、印刷・同関連業、その他の製造業


(設問1)
  文中の空欄Aに入る最も適切な数値はどれか。


ア 18.8      イ 36.2      ウ 50.5      エ 71.8


(設問2)
  文中の空欄B~Dに入る最も適切な語句の組み合わせはどれか。


ア B:加工・組立型   C:素材・部品型   D:生活関連型
イ B:生活関連型    C:加工・組立型   D:素材・部品型
ウ B:生活関連型    C:素材・部品型   D:加工・組立型
エ B:素材・部品型   C:生活関連型    D:加工・組立型



第5問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


近年、製造業を取り巻く環境変化のひとつとして、グローバル競争の加速化、市場ニーズの多様化、急激な技術革新の進展などを背景に、製品の市場投入から成長、成熟、衰退までのライフサイクルが短縮化していることが挙げられる。上場している製造業を対象とした経済産業省の調べ(2007年2月)をもとに、業種別に主力製品の現在のライフサイクル年数を5年前と比較すると、特に【  】産業における短縮化が著しく、5年前の約6割の水準となっている。こうした製品のライフサイクルの短縮化は、サポーティングインダストリーの中核を担う中小製造業の経営にも大きな影響を及ぼしているものと考えられる。


(設問1)
  文中の空欄に入る最も適切な語句はどれか。
ア 化 学
イ 家 電
ウ 自動車
エ 鉄 鋼


(設問2)

 文中の下線部について、想定される中小製造業への影響として、最も不適切なものはどれか。


ア 価格低下のスピードが速まる。
イ 技術革新への対応が求められるようになる。
ウ 生産変動が大きくなる。
エ 知的財産保護への対応が求められるようになる。
オ 納期が短縮化する。



第6問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


 経済産業省「商業統計表」を基に、1991年から2004年までの小売業の業態別販売額の推移を見ると、スーパーのシェアが上昇する一方で、【  】のシェアは1991年の47.2 %から2004年には37.5%まで落ち込んでいる。また、店舗規模別の総面積と販売額の推移を見ると、1997年以降、売場面積500平方メートル以上の規模では、総面積、販売額とも増加する一方、売場面積500平方メートル未満の規模では総面積、販売額とも減少している。


(設問1)
  文中の空欄に入る最も適切な語句はどれか。


ア コンビニエンス・ストア
イ 専門店(同一取扱商品の占有率90%以上)
ウ 中心店(同一取扱商品の占有率50%以上)
エ ドラッグストア


(設問2)
  文中の下線部について、2004年時点の売場面積別小売業販売額のうち、「売場面積500平方メートル未満」の小売業販売額として最も適切な数値はどれか。


ア 3兆円     イ 23兆円     ウ 53兆円     エ 133兆円



第7問
  近年、流通構造の変化の中で、中小卸売業を取り巻く事業環境は厳しさを増しているが、経済産業省「商業統計表」に基づいて、1991年と2004年の卸売業の事業所数、従業者数、年間販売額を比較した場合に、最も不適切なものはどれか。


ア 事業所数が約10万店減少している。
イ 従業者数が約2割減少している。
ウ 年間販売額が約168兆円減少している。
エ 両時点ともに従業者規模1~99人の事業所が事業所数の約8割を占めている。



第8問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


大企業と中小企業の資金調達構成は大きく異なり一般的には中小企業の借入金の依存度が高いことが知られている。財務省「法人企業統計年報」によると、2005年度にこおいて、短期・長期金融機関借入金の総資産に対する比率である金融機関借入金比率は、大企業が18. 0%であるのに対し、中小企業は32. 1%である。なお、ここでは資本金1億円以上の企業を大企業ヽ資本金1億円未満の企業を中小企業としている。


(設問1)
  文中の下線部について、中小企業の資金調達構成で借入金依存度が高い理由として最も適切なものはどれか。


ア 金融機関の貸出姿勢が安定しており、かつ常時積極的であるため。
イ 資金需要力が乏しく、資本市場からの調達の必要性がないため。
ウ 資本市場からの資金調達が困難であり、借入れに依存せざるを得ないため。
エ 大企業と比較して、有利な条件で借入れを行うことができるため。


(設問2)
  財務省「法人企業統計年報」に基づいて、1990年代後半以降の中小企業の金融機関借入比率の推移を見た場合、最も適切なものはどれか。


ア 上昇している。
イ 低下した後、2000年代以降顕著に上昇している。
ウ 低下している。
エ 横ばいで推移している。



第9問
  次の文章の空欄AとBに入る最も適切な語句の組み合わせを下記の解答群から選べ。


  中小企業の資金繰りにとって、企業間信用(手形、掛取引)は大きな役割を果たしている。例えば、財務省「法人企業統計年報」によれば、2005年における中小企業(資本金1億円未満の製造業)の総資産に対する企業間信用割合((支払手形+買掛金)÷総資産×100)は16.2%である。これは、同じく総資産に対する短期借入金比率(短期借入金÷総資産×100)と比べて、【A】。
  また、企業間信用割合の内訳別推移や手形交換の推移を見ると、このところ支払手形での代金決済が【B】傾向にあることがうかがえる。こうした手形取引の【B】は、中小企業の資金繰りにも少なからず影響を及ぼすものと考えられる。


〔解答群〕
 ア A:高 い   B:減 少
 イ A:高 い   B:増 加
 ウ A:低 い   B:減 少
 エ A:低 い   B:増 加



第10問
  グローバル化の進展は、日本の企業間取引関係にも大きな影響を与えている。国際生産分業体制の構築等によって、多くの企業や産業分野において、いわゆる系列関係に代表される少数の特定取引先に依存した取引関係の見直しが進み、多数の取引先との多面的な取引関係への移行、すなわち取引構造のメッシュ化の進展が見受けられる。企業間取引において、取引先の増加や大口取引先への依存度低下が進むことにより、企業が期待できるメリットとして、最も不適切なものはどれか。


ア 価格や納期等において有利な条件を提示する取引先を選択できる。
イ 技術流出のリスクが低減する。
ウ 受発注量の変動に対するリスク分散を図ることができる。
エ 多様な情報が入手可能である。



第11問
  次の文章の空欄A~Cに入る最も適切な語句の組み合わせを下記の解答群から選べ。


東京商工リサーチ「全国企業倒産白書」によれば、2006年の企業倒産件数は13、245件で、うち資本金1億円未満の企業が13、011件である。業種別に倒産件数・負債金額の内訳を見ると、倒産件数では【A】が最も多く、負債金額では【B】が最も多くなっている。要因別倒産件数構成比を見ると、【C】を要因とする倒産の割合が最も多くなっている。


〔解答群〕
 ア A:建設業     B:サービス業   C:販売不振
 イ A:建設業     B:不動産業    C:放漫経営
 ウ A:サービス業   B:建設業     C:販売不振
 エ A:サービス業   B:商 業     C:放漫経営
 オ A:不動産業    B:サービス業   C:販売不振



第12問
  次の文章の空欄に入る最も適切な語句を下記の解答群から選べ。


日本の製造業は、し烈化するグローバル競争に対応するため、積極的に海外での事業展開を進めている。この結果、経済産業省「海外事業活動基本調査」によると、製造業の海外生産比率(国内全法人ペース)(注)は、1991年度の7.9%から2005年度には16.7%に達し、過去最高の水準となっている。2005年度の海外生産比率(国内全法人ペース)を業種別に見ると、【  】が37.0%と最も高く、次に多いのが情報通信機械の34.9%となっている。


(注) 海外生産比率=海外現地法人売上高÷(海外現地法人売上高+国内法人売上高)×100


〔解答群〕
 ア 一般機械
 イ 精密機械
 ウ 鉄 鋼
 エ 非鉄金属
 オ 輸送機械



第13問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


大企業との比較において、相対的に保有する経営資源が限られる中小企業が、自社単独で製品開発・技術開発を行うことや、新たな販路開拓を行うことは容易ではない。また、市場ニーズが目まぐるしく変化する中で、必要とするすべての経営資源を自社内に抱え込むことは、中小企業が本来的な強みとする環境変化に対する柔軟な対応力を弱めかねない。
 このため、現代の中小企業経営にとっては、外部の経営資源をいかに有効活用するかが重要な戦略的課題となっている。こうした中で近年注目されているのが、産学官連携の促進に加えて、複数の中小企業が各自保有する経営資源を相互提供することで、不足する経営資源の補完や融合を図り、新たな事業活動や価値を創造する取り組みである。こうした中小企業の取り組みは、【A】のような関係にみられる垂直的で硬い連携関係ではなく、既存の取引関係の有無を問わない緩やかで【B】な水平的な連携関係であることが多い。


(設問1)
  文中の空欄Aに入る最も適切な語句はどれか。


ア 異業種交流           イ 系列取引
ウ 産学連携            エ 地域コンソーシアム


(設問2)
  文中の空欄Bに入る最も適切な語句はどれか。


ア 固定的    イ 集権的    ウ 対 等    エ 長期的


(設問3)
  文中の下線部について、このような取り組みを維持・発展させるために必要な条件として、最も不適切なものはどれか。


ア 公正な成果配分や費用負担
イ 参加企業が同業種であること
ウ 参加する企業間の信頼関係の構築
エ 令体を取りまとめるコーディネーターの存在



第14問
  中小企業基本法における中小企業の定義に関する次の記述の正誤について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。


a 従業員数80名のサービス業(資本金1億円)は、中小企業と定義される。
b 中小企業基本法の中小企業の定義においては、資本金基準と従業員基準の両方の基準を満たす必要がある。
c 中小企業の定義において、会社役員は従業員に含まれない。


〔解答群〕
 ア a:正   b:正   c:誤
 イ a;正   b:誤   c:正
 ウ a:誤   b:正   c:誤
 エ a:誤   b:誤   c:正



第15問
  中小企業基本法において、小規模企業の定義に該当する企業として最も適切なものはどれか


ア 従業員規模が10人で、資本金が100万円の小売業
イ 従業員規模が10人の個人経営の飲食店
ウ 従業員規模が20人で、資本金が1億円の製造業
エ 従業員規模が30人で、資本金が1、000万円の製造業



第16問
  中小企業診断士A氏は、創業を考えているB氏から、事業開始時に必要となる設備資金の借り入れに関する相談を受けた。B氏は、現在の勤務先での20年の勤務経験を生かし、従業員を1名程度雇用して、創業予定とのことである。
  そこで、A氏は、国民生活金融公庫で取り扱っている「新創業融資制度」をB氏に紹介することとした。この融資制度に関するA氏の説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 開業資金総額の2分の1以上の自己資金が確認できることが必要です。
イ 貸付限度額は1、000万円です。
ウ 設備資金の貸付期間は、7年以内です。
エ 無担保・無保証人で借り入れができます。法人代表者の保証も不要です。



第17問
  「JAPANブランド育成支援事業」は、ブランド確立に向けて地域一丸となって取り組むプロジェクトを総合的に支援する事業である。ブランド育成の支援は、戦略策定段階、ブランド確立段階の2段階にわたって行われる。この事業に関する記述として最も適切なものはどれか。


ア 経済産業局において、年1回プロジェクトの公募を行っている。
イ ブランド確立に関する支援期間は、最大3か年である。
ウ プロジェクトに対し、独立行政法人中小企業基盤整備機構を通じて支援する。
エ プロジェクトの戦略策定支援は、1件あたり1、000万円程度で、3分の2補助である。



第18問
  「セーフティネット保証制度」は、経済環境の急激な変化に直面し、経営の安定に支障を生じている中小企業者に対する保証制度である。この制度に関する記述として最も適切なものはどれか。


ア 保証金額を問わず、無担保無保証人の保証制度である。
イ 保証限度額の別枠化を図る制度である。
ウ 保証料は無料である。
エ 利用にあたっては、経済産業大臣の認定が必要となる。



第19問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


 「中小企業地域資源活用促進法」は、地域経済が自立的・持続的な成長を実現していくために、各地域の強みである「農林水産物」、「【A】」、「観光資源」からなる地域資源を活用して新商品の開発等の事業を行う中小企業を支援する法律である。この法律では、【B】が地域資源の指定等を内容とする基本構想を策定する。


(設問1)
  文中の空欄Aに入る最も適切な語句はどれか。


ア エ業製品            イ 鉱業品及び工業品
ウ 鉱工業品及びその生産技術    エ 伝統工芸品


(設問2)
  文中の空欄Bに入る最も適切な語句はどれか。


ア 国                イ 市町村
ウ 商工会議所・商工会       エ 都道府県



第20問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


中小企業者等は税制上のさまざまな特別措置を受けることができる。たとえば、個人事業者の所得税における措置として、【A】の家族専従者については、家族専従者に対する支払給与の金額が、その労務の対価として相当であると認められるときは、【B】が必要経費に算入できる。
 法人事業者のための措置としては、中小法人(資本金1億円以下の法人)については、法人税について軽減税率(年所得【C】万円まで【D】%)が適用されている。


(設問1)
  文中の空欄AとBに入る最も適切な語句の組み合わせはどれか。


ア A:青色申告者           B:その90%の金額
イ A:青色申告者           B:その全額
ウ A:青色申告者および白色申告者   B:その90%の金額
エ A:青色申告者および白色申告者   B:その全額


(設問2)
  文中の空欄CとDに入る最も適切な数値の組み合わせはどれか。


ア C:600   D:15
イ C:600   D:22
ウ C:800   D:15
エ C:800   D:22



第21問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。


中小企業新事業活動促進法は、(1)創業、(2)【A】、(3)【B】の取り組みを支援するものである。なお、この法律における創業の対象は、これから事業を開始しようとする個人や創業【C】年以内の事業者などである。


(設問1)
  文中の空欄AとBに入る最も適切な語句の組み合わせはどれか。


ア A:経営革新     B:新製品開発
イ A:経営革新     B:新連携
ウ A:経営基盤強化   B:新製品開発
エ A:経営基盤強化   B:新連携


(設問2)
  文中の空欄Cに入る数値として最も適切なものはどれか


ア 1        イ  2        ウ 3        エ 5



第22問
  下請代金支払遅延等防止法に関して、以下の設問に答えよ。


(設問1)
  この法律の対象となる取引として最も適切なものはどれか。


ア 自動車ディーラー(資本金500万円)が、請け負った自動車の修理作業を修理会社(個人経営)に委託する。
イ 自動車メーカー(資本金5億円)が、自動車の部品の製造を部品メーカー(資本金2億円)に委託する。
ウ 電機メーカー(資本金1億円)が、販売した製品の修理用部品の製造を部品メーカー(資本金5、000万円)に委託する。
エ 電機メーカー(資本金2億円)が、電気製品の部品製造に必要な金型の製造を金型メーカー(資本金1億円)に委託する。


(設問2)
  次の文中の空欄に入る数値として最も適切なものを下記の解答群から選べ。


支払期日までに下請代金を支払わなかったときは、下請事業者から物品等を受領した日から起算して60日を経過した日から支払いをするまでの期間について、その日数に応じ、未払金額に年利【  】パーセントを乗じた額を遅延利息として支払わなければならない。


〔解答群〕
 ア 8.6      イ 10.6     ウ 12.6     エ 14.6



第23問
  中小企業者のS氏は、物流を効率化するため、専門家のアドバイスを求めている。S氏から相談を受けた中小企業診断士のT氏は、S氏に「物流効率化専門指導員派遣事業」を紹介することにした。
  以下は、S氏とT氏の会話である。
  会話の中の空欄AとBに入る最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。


T氏:「物流効率化専門指導員派遣事業を利用すれば、物流効率化アドバイザーから、物流の効率化を図る上での諸課題に関するアドバイスを受けることができます。」
S氏:「費用負担は、どのようになるのですか。」
T氏:「アドバイザーヘの謝金の【A】分の1について自己負担となります。」
S氏:「申し込みをするには、どうすればよいのですか。」
T氏:「【B】に申し込みをしてください。【B】からアドバイザーが派遣されます。」


〔解答群〕
 ア A:2   B:中小企業支援センター
 イ A:2   B:独立行政法人中小企業基盤整備機構
 ウ A:3   B:中小企業支援センター
 エ A:3   B:独立行政法人中小企業基盤整備機構



第24問
  金型メーカーのA社は、高性能自動車部品を開発・製造するために、金型メーカーB社、成形加エメーカーC社、D社と連携し、有限責任事業組合(LLP)を設立した。このLLPに関する記述として、最も不適切なものはどれか。


ア 開発投資による損失を、組合員の所得と通算できる。
イ 開発への貢献の大きい組合員に、出資比率以上の議決権と利益を分配することができる。
ウ 貸借対照表の作成が不要である。
エ 取締役会の設置が不要である。
オ 利益が出れば、LLPには課税されず、組合員への利益分配に直接課税される。



第25問
  中小企業経営者のX氏は、従業員の退職金制度を整備したいと考え、中小企業診断士のY氏に相談した。
  以下は、X氏とY氏の会話である。
  会話の中の空欄AとBに入る最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。


X氏:「中小企業者が利用できる退職金制度があれば、教えてほしいのですが。」
Y氏:「ありますよ。中小企業退職金共済制度を利用ずれば、中小企業も簡便で有利な退職金制度を整備できます。」
X氏:「具体的には、どのような制度なのでしょうか。」
Y氏:「この制度は、事業主の相互共済の仕組みと国の援助によって、中小企業だけでは難しい退職金制度の整備を支援してくれます。」
X氏:「どのように利用するのですか」
Y氏:「従業員ごとに【A】と退職金共済契約を締結します。毎月一定額の掛金を納付すると、従業員が退職したときに、所定の退職金が【B】。」


〔解答群〕
 ア A:独立行政法人勤労者退職金共済機構
   B:中小企業者を通じて従業員に支払われまず
 イ A:独立行政法人勤労者退職金共済機構
   B:直接、従業員に支払われます
 ウ A:独立行政法人中小企業基盤整備機構
   B:中小企業者を通じて従業員に支払われまず
 エ A:独立行政法人中小企業基盤整備機構
   B:直接、従業員に支払われます



第26問
  ある事業協同組合は、組合員の生産性向上を図るため、ITを有効に活用するシステムの構築を目指している。以下の会話は、この事業協同組合の理事であるA氏と中小企業診断士のB氏との会話である。会話の中の空欄に入る最も適切なものを下記の解答群から選べ。


A氏:「私どもの組合では、組合員の社内基幹業務システムと複数のEDIシステムとの連携を図るためのシステム構築を計画しています。何かよい支援施策があったら、ぜひ紹介してほしいのですが。」
B氏:「中小企業の生産性向上につながるシステムの構築を目指すコンソーシアムや組合などを支援する施策として【  】があります。公募がありますので、事業計画書を作成し応募してみてはいかがでしょうか。」


〔解答群〕
 ア IT経営実践促進事業
 イ 戦略的CIO育成支援事業
 ウ 中小企業IT経営革新支援事業
 エ 中小企業経営革新プラットフォームシステム開発事業



第27問
  次の文中の空欄AとBに入る最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

技術革新支援に関連する中小企業施策のひとつに、「地域イノベーション創出研究開発事業」がある。この事業では、公募により研究開発テーマを募集する。支援対象は、地域の【A】であり、新産業の創出に貢献しうるような最先端の技術シーズをもとにした研究開発テーマが対象となる。この事業の研究期間は【B】年以内である。


〔解答群〕
 ア A:研究開発型ベンチャー企業  B:2
 イ A:研究開発型ベンチャー企業  B:5
 ウ A:産学官からなる研究体    B:2
 エ A:産学官からなる研究体    B:5



第28問
  「小規模企業設備資金貸付制度」は、小規模企業者等の経営基盤の強化に必要な設備導入を図ることを目的とした制度である。この制度に関する記述として、最も不適切なものはどれか。


ア 貸付対象は、同一地区で1年以上事業を行っている小規模企業である。
イ 貸付利率は無利子である。
ウ 都道府県中小企業支援センターが、書類調査、企業診断等を行う。
エ 連帯保証人または物的担保が必要である。



第29問
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 経営革新支援事業は、中小企業が今日的な経営課題に即応するために行う経営革新を全業種にわたり幅広く支援するものである。対象となるのは、事業内容や経営目標を盛り込んだ「経営革新計画」|を作成し、【A】の承認を受けた中小企業者等である。
 「経営革新計画」に盛り込む経営目標は、付加価値額または従業員1人あたりの付加価値額が年率平均【B】%以上伸び、かつ、経常利益が年率平均【C】%以上伸びる計画となっていることが必要である。


(設問1)
  文中の空欄Aに入る最も適切な語句はどれか。


ア 国
イ 市区町村
ウ 市区町村または都道府県
エ 都道府県または国


(設問2)
  文中の空欄BとCに入る最も適切な数値の組み合わせはどれか。


ア B:2    C:1
イ B:3    C:1
ウ B:3    C:2
エ B:5    C:2
オ B:5    C:3


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