財務会計 平成22年 第8問 - 経営分析

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問題

 当期の損益計算書は次のとおりである。総資本回転率が1.2回、経営資本回転率が1.4回であるとき、事業活動に使用している投下資本に対して本業から利益をどの程度生み出すことができたのかを示す資本利益率の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

       損益計算書(要旨)
           (単位:千円)
   売上高        500,000
   売上原価       307,000
   売上総利益      193,000
   販売費及び一般管理費 163,000
   営業利益        30,000
   営業外収益       7,600
   営業外費用       4,200
   経常利益        33,400
   特別利益        1,700
   特別損失        2,800
   税引前当期純利益    32,300
   法人税等        12,300
   当期純利益       20,000

[解答群]
 ア 4.8%
 イ 5.6%
 ウ 7.2%
 エ 8.4%

解答・解説

解答:エ

財務・会計から、経営分析に関する出題です。

本問では、資本利益率の計算について問われています。 少し複雑な問題ですが落ち着いて考えれば正解できる問題です。

それでは問題を見ていきましょう。

まず、問題文で与えられている総資本回転率と経営資本回転率の算式を復習しておきましょう。

総資本回転率は、売上高÷総資本

経営資本回転率は、売上高÷経営資本

になります。

ここでいう経営資本とは、

 流動資産+固定資産-建設仮勘定-投資その他の資産

で計算されるもので、事業活動に使用している投下資本ということができます。

そして本業からの利益という点では「営業利益」が該当します。よってここでは「経営資本営業利益率」を問われていることになります。

それでは経営資本の値を計算します。

売上高500,000÷経営資本で経営資本回転率の1.4回が計算されるので、

経営資本は売上高500,000÷経営資本回転率1.4回ということで357,143という値が出てきます。

営業利益は損益計算書から30,000とあるので、経営資本営業利益率は30,000÷357,143×100ということで、8.4%になります。

よって選択肢エが正解です。

このように、複雑な計算問題でも、順番に考えていけば、基本問題の組み合わせで正解できます。


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 2-6 経営分析 - 資本利益率

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