当期の損益計算書は次のとおりである。総資本回転率が1.2回、経営資本回転率が1.4回であるとき、事業活動に使用している投下資本に対して本業から利益をどの程度生み出すことができたのかを示す資本利益率の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
解答:エ
財務・会計から、経営分析に関する出題です。
本問では、資本利益率の計算について問われています。 少し複雑な問題ですが落ち着いて考えれば正解できる問題です。
それでは問題を見ていきましょう。
まず、問題文で与えられている総資本回転率と経営資本回転率の算式を復習しておきましょう。
総資本回転率は、売上高÷総資本
経営資本回転率は、売上高÷経営資本
になります。
ここでいう経営資本とは、
流動資産+固定資産-建設仮勘定-投資その他の資産
で計算されるもので、事業活動に使用している投下資本ということができます。
そして本業からの利益という点では「営業利益」が該当します。よってここでは「経営資本営業利益率」を問われていることになります。
それでは経営資本の値を計算します。
売上高500,000÷経営資本で経営資本回転率の1.4回が計算されるので、
経営資本は売上高500,000÷経営資本回転率1.4回ということで357,143という値が出てきます。
営業利益は損益計算書から30,000とあるので、経営資本営業利益率は30,000÷357,143×100ということで、8.4%になります。
よって選択肢エが正解です。
このように、複雑な計算問題でも、順番に考えていけば、基本問題の組み合わせで正解できます。
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