のれんに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 自己創設のれんは、時価などの公正な評価額が取得原価となる。
イ のれんは取得後、5年以内に毎期均等額以上の償却をしなければならない。
ウ のれんは被買収企業の超過収益力に対する対価とみなされる。
エ 負ののれんが発生した場合、当該期間の特別損失とする。
解答:ウ
本問では、のれんに関して問われています。のれんに関する基礎的な知識があれば、正解できる易しい問題です。
のれんは、次のようなものがあります。
企業の買収・合併(M&A)の際に発生する「買収された企業の時価評価純資産」と「買収価額」との差額。
企業を買収する時は、「その時点の時価」に加えて、「将来稼ぐ利益」を期待して金額を上乗せする。
通常は「買収された企業の時価評価純資産」<「買収価額」となり、その差額は、「のれん」という無形固定資産科目として貸借対照表に計上。
「負ののれん」は、原則として「負ののれん」が生じた事業年度の損益計算書において「特別利益」として計上。「のれん」は20年以内に償却する無形固定資産。選択肢アですが、のれんは、「企業の買収・合併(M&A)の際に発生する「買収された企業の時価評価純資産」と「買収価額」との差額」です。自己創設のれんとして、自社の「超過収益力」を「無形固定資産」に計上することは認められていません。よって、不適切です。
選択肢イですが、のれんは取得後、5年以内ではなく20年以内に償却します。よって、不適切です。
選択肢ウですが、企業を買収する時は、「その時点の時価」に加えて、「将来稼ぐ利益」を期待して金額を上乗せします。これが「被買収企業の超過収益力」に該当します。よって、適切です。
選択肢エですが、負ののれんが発生した場合、事業年度の損益計算書において「特別利益」として計上します。選択肢の「当該期間の特別損失とする」の部分が不適切です。
よって、正解はウになります。
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