株式 - 中小企業診断士 財務会計 令和3年 第16問

ピックアップ過去問解説

問題

 株主還元に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 自社株買いを行うと当該企業の純資産が減少するため、売買手数料をゼロとすれば株価は下落する。

イ 自社株買いを行った場合、取得した株式は一定期間のうちに消却しなければならない。

ウ 配当額を自己資本で除した比率を配当利回りという。

エ 有利な投資機会がない場合には、余裕資金を配当などで株主に還元することが合理的である。


解答・解説

解答:エ

 本問では、株主還元に関して問われています。株主還元に関するやや複雑な知識が必要なやや難易度の高い問題です。

まず、本問にある自社株買いについて解説します。

自社株買いとは、上場企業が自らの資金を使って、株式市場から自社の株式を買い戻すことをいう。株式市場から自社の株式を購入してその株式を消却する(無効とする)ことで、会社の発行済み株式総数が減少し、1株当たりの価値は高くなる。あわせて「1株当たりの当期利益」も増加することになり、自社の利益の一部を株主に支払うのと同じ効果となるため、配当と同様に株主還元策の一つとされている。また、自社株買いした株式を消却するか否かは企業側に任されており、会社が「金庫株」として、株式のまま保有するケースもある。

選択肢アですが、自社株買いによって、当該企業の発行済み株式数は減少しますが、純資産は減少しません。よって、不適切です。

選択肢イですが、自社株買いで取得した株式の償却は、一定期間のうちに償却する必要はありません。よって、不適切です。

選択肢ウですが、配当利回りは、「配当利回り = 1株あたり配当 ÷ 株価」のよって求められます。配当額を自己資本除した費率ではありません。よって、不適切です。

選択肢エですが、余剰資金を配当などで株主に還元することは、合理的な投資機械となります。よって、適切です。

よって、正解はエになります。


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