リース取引の借手側の会計処理と開示に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア オペレーティング・リース取引については、通常の賃貸借取引にかかる方法に準じて会計処理を行う。
イ オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものにかかる未経過リース料は、原則として注記する。
ウ ファイナンス・リース取引にかかるリース債務は、支払期限にかかわらず、固定負債に属するものとする。
エ ファイナンス・リース取引にかかるリース資産は、原則としてその内容および減価償却の方法を注記する。
解答:ウ
本問では、オペレーティング・リース取引とファイナンス・リース取引に問われています。頻出論点であるため、正答したい問題です。
オペレーティング・リース取引とファイナンス・リース取引の特徴は次の通りです。
選択肢アですが、「オペレーティング・リース取引」は、通常の「賃貸借取引」に係る方法に準じて会計処理を行います。よって、適切です。
選択肢イですが、「オペレーティング・リース取引」においては、借手や貸手に関わらず、解約不能のものに係る未経過リース料は、貸借対照表日後1年以内のリース期間に係るものと、貸借対照表日後1年を超えるリース期間に係るものとに区分して注記するよう規定されています。ただし、重要性が乏しい場合には、注記する必要はありません。よって、適切です。
選択肢ウですが、「ファイナンス・リース取引」においては、借手に対して、次のように表示するよう規定されています。「リース債務は、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものは流動負債に表示し、貸借対照表日後1年を超えて支払の期限が到来するものは固定負債に表示(1年基準)します。」したがって、「支払期限にかかわらず、固定負債に属するものとする。」が誤っています。よって、不適切です。
選択肢エですが、「ファイナンス・リース取引」においては、借手に対して、以下の内容を注記するよう規定されています。「リース資産は、その内容(主な資産の種類等)及び減価償却の方法を注記します。ただし、重要性が乏しい場合には、注記する必要はありません。」よって、適切です。
よって、正解はウになります。
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