日々変動する需要に対して定量発注方式を用いる在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答:ウ
定量発注方式についての問題です。
発注量の計算などが無く、基本的な内容ですので、確実に正解したい問題です。
まず、定量発注方式を復習しておきましょう。
定量発注方式は、在庫量が減ってきて発注点に達したときに、毎回同じ一定量(経済的発注量)を発注する方式です。
例えば、米が残り1Kg(発注点)になったときに、毎回5Kg(経済的発注量)を注文するようなイメージです。
定量発注方式は、始めに発注点と経済的発注量を決めておけば、後は在庫量だけチェックしておけばよいので、管理が簡単なのがメリットです。
一方、需要の変動が大きいと、品切れのリスクがあります。例えば、米の例だと、1週間後に沢山の友人を招いて手巻き寿司をする場合には、米が品切れになるリスクが高くなります。
需要の変動が大きい場合は、需要予測に合わせて毎回の発注量を決める定期発注方式の方が合理的です。
これぐらいまで理解しておけば、この問題は正解することができます。
では、選択肢を見ていきましょう。
アは、米の例でもわかるように、需要量変動が増加した場合は、品切れのリスクは高まります。よって、選択肢は不適切です。
イは、納入リードタイムが短くなった場合の記述です。例えば、米を配達してもらう場合、注文から納入されるまでが納入リードタイムです。
納入リードタイムが短くなれば、足りなくなりそうな時にタイムリーに届くことになります。よって、選択肢は不適切です。
ウは、発注量を増やした場合の記述です。米の例であれば、毎回5Kgではなく、10Kgを注文することです。
この場合は、発注の間隔が長くなりますので、年間の品切れの量は減少します。よって、選択肢は適切です。
エは、発注点を高くした場合の記述です。米の例であれば、残り1Kgで発注することから、残り2kgに増やすことです。この場合は、品切れリスクは低下します。よって、選択肢は不適切です。
今回は、定量発注方式の基本的な理解が重要な問題でした。
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