一般財団法人流通システム開発センターの定める「新しいGTINの設定が必要になる10の基準」では、従来使用していたJANコード(GTIN-13)および、集合包装用商品コード(GTIN-14)について、新たに設定が必要となる基準を定めている。このうち従来のJANコードは変更する必要はなく、従来の集合包装用商品コードのみを変更すべき例として、最も適切なものはどれか。
ア 集合包装の入数を変更した場合
イ 商品の包装の外寸、または総重量の20%以上を変更した場合
ウ 商品表示の変更をともなう正味内容量を変更した場合
エ 商品表示の変更をともなう成分や機能を変更した場合
オ ブランドを変更した場合
解答:ア
一般財団法人流通システム開発センターが定める「新しいGTINの設定が必要になる10の基準」から、識別コードの変更ルールに関する出題です。新商品を発売した場合や従来品のリニューアル等を行った場合は、従来品と明確に区別する必要があるため、新しいGTIN(JANコード/集合包装用商品コード)を設定するルールが定められています。
本問はルールの詳細な知識が問われていますが、10の基準を知らなくても選択肢の内容から容易に正解が導けますので、落ち着いて読み解くことが肝要です。
問われているのは「JANコードは変更せず、集合包装用商品コードのみ変更する場合」についてです。選択肢イ~オの内容はすべて、商品そのものの仕様変更であるのに対し、選択肢アは「集合包装の入数の変更」ですから、商品自体の変更は伴わないことが読み取れると思います。この時点で選択肢アが正解であると判断できます。
では、一般財団法人流通システム開発センターが定める「新しいGTINの設定が必要になる10の基準」を確認してみましょう。
基準 | 内容 | JANコード | 集合包装用商品コード |
基準1 | 新商品を発売した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
基準2 | 商品表示の変更をともなう成分・機能を変更した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
基準3 | 商品表示の変更をともなう正味内容量を変更した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
基準4 | 包装の外寸、または総重量の20%以上を変更した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
基準5 | 認証マークを追加、または削除した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
基準6 | ブランドを変更した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
基準7 | 販促のために期間限定で包装を変更、または景品・試供品を付けた場合 | 変更なし | 新しいGTIN |
基準8 | 集合包装の入数を変更した場合 | 変更なし | 新しいGTIN |
基準9 | セット商品や詰め合わせ商品の中身を変更した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
基準10 | 商品本体に表示された価格を変更した場合 | 新しいGTIN | 新しいGTIN |
出典:『新しいGTINの設定が必要になる10の基準』一般財団法人流通システム開発センター
上記の基準の中で、「JANコードの変更は不要で、集合包装用商品コードのみ変更すべき」場合は、基準8の選択肢アが該当しています。
よって、選択肢アが正解です。
GTIN(JANコード/集合包装用商品コード)は頻出テーマです。基本的な知識はしっかり理解しておきましょう。
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