物品の輸送手段 - 中小企業診断士 運営管理 令和3年 第33問

ピックアップ過去問解説

問題

物品の輸送手段に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア RORO(roll-on roll-off)船は、港湾でのコンテナの積み降ろしに専用のクレーンを必要とする。

イ 出発時間や到着時間を荷主の都合で指定したいときには、特別積合せ運送よりも、トラックの貸切運送を選択した方がよい。

ウ 宅配便は、消費者間で物品を配送するときに利用されるサービスであり、企業間では利用されない。

エ 鉄道輸送では、短距離で少量の輸送の場合に、輸送量当たりの輸送料金がトラック輸送よりも低い傾向がある。

オ トラック輸送から鉄道輸送へのモーダルシフトは、パレチゼーションを阻害する。



解答・解説

解答:イ

 物品の輸送手段に関する出題です。運送手段について細かい知識が問われており、やや難易度の高い問題です。

では、選択肢を見ていきましょう。

選択肢アは不適切な記述です。RORO(roll-on roll-off)船とは、貨物を積載したトラックやトレーラーの車体ごと船内に収納して、輸送する船舶のことをいいます。トラックは自走して船に乗り込むため、専用のクレーンは必要としません。コンテナの積み降ろしに専用のクレーンを必要とする貨物船舶は、LOLO(Lift-on lift-off)船といいます。

選択肢イは適切な記述です。特別積合せ運送とは、1台の車両に不特定多数の荷主の貨物をまとめて積載して、全国規模で輸送する手法です。発着地には積み降ろし専用の施設を有し、運行管理は定期的・計画的に行われます。特別積合せ運送は、荷主の都合に合わせて出発時間や到着時間の指定はできませんので、発着時刻を指定したい場合はトラックの貸切運送を選択した方がよいと言えます。

選択肢ウは不適切な記述です。宅配便は、消費者間での利用に限定されたサービスではなく、企業間の物品配送にも利用されています。

選択肢エは不適切な記述です。鉄道貨物の運賃は、遠距離になるほど割安になる遠距離逓減制となっています。短距離で少量の輸送の場合は、輸送量当たりの輸送料金はトラック輸送よりも高くなる傾向があります。

選択肢オは不適切な記述です。パレチゼーションとは、荷物をパレットに載せたまま荷役や輸送・保管などを行うことです。トラック輸送から鉄道輸送へモーダルシフト(輸送方法の転換)を行っても、パレットに載せたまま積み替えや輸送は可能ですので、パレチゼーションを阻害するとは言えません。

輸送手段は頻出テーマです。それぞれの用語の意味と輸送方法については、具体的にイメージできるようにしっかり理解しておきましょう。

学習するには

運営管理

 3-9 物流と流通情報システム

基礎から着実に
学びたい方におすすめ!

中小企業診断士 1次2次合格コース

中小企業診断士 1次2次合格コース
[2024+2025年度試験対応]

一括 53,900円~
分割例 月々 4,600円 × 12回~

基礎から合格レベルまで着実に学べるストレート合格を目指す方に最適なコースです。重要なポイントを凝縮した「学習マップ」で知識を体系的に整理しながら効率よく学習することができます。詳細はこちら

すべてのコースを見る

中小企業診断士のオンライン講座を、今すぐ無料でお試しできます!

今すぐ使える!3つの特典

  • 最短合格を目指す戦略がわかるセミナー!
    「短期合格の戦略」をいますぐ視聴!
  • 合格者多数輩出講座の初回版を実際に体験!
  • フルカラーだからわかりやすい
    初回版学習マップ&テキストをプレゼント!
さらに
「中小企業診断士 加速合格法」
試験突破のノウハウを凝縮!
学習をいますぐスタートできる
加速合格法をプレゼント!
お申込み後すぐに受講が試せる!
自動契約・更新はありません
お得に受講できる10%クーポン付き