大学生のAさんは、アルバイト先の時給が上がったことで、所得が増加した。
その結果、お昼に学食に行く回数が減り、イタリアンレストランに行く回数が増えた。この状況に関する説明として、最も適切なものはどれか。
解答:ウ
需要の所得弾力性に関する出題です。上級財と下級財、および奢侈品と必需品に関する基本的な知識が問われています。難易度は高くありません。
需要の所得弾力性とは、所得を1%上昇させた時に、需要量が何%変化するかを表すものです。
式で表すと、所得弾力性 = (需要量の変化率)/(所得の変化率)となります。
では、選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは不適切な記述です。所得が増えたことで利用する回数が減った学食は、Aさんにとって下級財であり、利用する回数が増えたイタリアンレストランは上級財であるといえます。
選択肢イは不適切な記述です。学食とイタリアンレストランは補完関係にありません。補完財とは、X財とY財の2つの財があったとき、X財の価格が上昇してX財の需要量が減ったとき、同時にY財の需要量も減少する2つの財の関係を指します。学食の回数は減りましたが、イタリアンレストランの回数は増えていますので補完財ではありません。
選択肢ウは適切な記述です。選択肢アの解説の通り、Aさんにとって学食は下級財で、イタリアンレストランは上級財となります。
選択肢エは不適切な記述です。学食はAさんにとって、そもそも上級財ではありませんので奢侈品には該当しません。イタリアンレストランはAさんにとって上級財ですが、需要の所得弾力性が示されていませんので、奢侈品であるかどうかは判断できません。
需要の所得弾力性に関わる財の分類については、頻出論点です。
上級財と下級財、および奢侈品と必需品について、しっかり理解しておきましょう。
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