為替レートの決定に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 金利平価説によると、日本の利子率の上昇は円高の要因になる。
b 金利平価説によると、日本の利子率の上昇は円安の要因になる。
c 購買力平価説によると、日本の物価の上昇は円高の要因になる。
d 購買力平価説によると、日本の物価の上昇は円安の要因になる。
〔解答群〕
ア aとc
イ aとd
ウ bとc
エ bとd
解答:イ
本問は、為替レートの決定に関する問題です。基本的問題ですので難易度は高くありません。
購買力平価説では、為替レートは、自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決定される、とされます。自国通貨と外国通貨の購買力の比率のことを、「購買力平価」といい、全く同じ商品を買う時に必要な自国通貨と外国通貨の比率を表します。自国の物価の上昇は、モノの価格増加により、自国貨幣による購買力が外国通貨の購買力より低下するため、自国通貨安になります。自国の物価が低下する場合には、その反対に自国通貨高になります。
金利平価説は、国際的な資金の移動に焦点を当てて、金融市場との関係から短期における為替相場の決定を理論づけた説です。自国の金利が外国の金利より高ければ、自国通貨で資金運用した方が得であるため、外国通貨を売って自国通貨を買う資金移動が生じます。結果として自国通貨高となります。自国の金利が外国の金利よりも低ければ、その反対に自国通貨安になります。
では、各記述を見ていきましょう。
aの記述ですが、金利平価説では、日本の利子率の上昇は、外国通貨を売って、日本円を買う資金移動が生じることから円高要因となります。従って、適切な記述です。
bの記述ですが、日本の金利上昇は円高要因であり、円安要因ではありません。従って、不適切な記述です。
cの記述ですが、購買力平価説では、日本の物価上昇は、日本円の購買力を低下させるため、円安の要因になります。従って、不適切な記述です。
dの記述ですが、日本の物価上昇は日本円の購買力を低下させるため、円安の要因になります。従って、適切な記述です。
以上、aとdの記述が適切であるため、正解は選択肢イとなります。
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