次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
品揃えの中心が【 A 】であるスーパーマーケットでの購買行動の多くは【 B 】の【 C 】であるため、消費者が購買するブランドの決定にインストア・マーチャンダイジングが大きな影響を及ぼす。インストア・マーチャンダイジングとは、小売業の店頭活動であり、店内のフロア・レイアウト、商品陳列、店内プロモーションを内容とする。
(設問1)
文中の空欄A~Cにあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
ア A:買回品 B:高関与 C:非計画購買
イ A:買回品 B:低関与 C:計画購買
ウ A:最寄品 B:高関与 C:条件購買
エ A:最寄品 B:低関与 C:計画購買
オ A:最寄品 B:低関与 C:非計画購買
解答:オ
マーケティング論から、製品の分類と購買行動に関する出題です。本設問は、製品の分類毎の特徴を覚えていた人には簡単な問題です。
まずは、製品の分類を復習しておきましょう。
消費財の分類には、最寄品、買回品、専門品(と非探索品)があります。
最寄品は、習慣的に購入するような製品です。例としては、日常購入する食料品や日用雑貨が挙げられます。最寄品の販売方法は、スーパーのように便利な立地により幅広く行います。
買回品は、消費者が比較し、探し回るような製品です。例としては、洋服やテレビなどの家電が挙げられます。買回品の販売方法は、洋服のショップのように少数の店舗で選択的に行います。
専門品は、専門的で、価格が高く、購買頻度が低い製品です。例としては、自動車や宝飾品など贅沢品が挙げられます。専門品の販売方法は、商圏ごとに少数の店舗で独占的に行われます。
ここまでを押さえた上で、問題を見ていきましょう。
まず、【 A 】には、「最寄品」が入ることが分かります。
スーパーマーケットで扱っているのは、食料品や日用雑貨などの最寄品ですね。
これで、選択肢は、ウ、エ、オに絞られました。
次に【 B 】を考えます。
選択肢を最初に見ると、ここには、「高関与」か「低関与」のいずれかが入ることが分かります。
「関与」というのは、顧客の、商品やブランドに対する、興味や関心の度合いを表します。簡単に言えば、「思い入れ」や「こだわり」がどれぐらいあるかということです。
「高関与」というのは、思い入れやこだわりが強いことを表します。逆に、「低関与」は、思い入れやこだわりがほとんどないことを表します。
最寄品(食料品や日用雑貨など)は、一般的に「低関与」ですので、【 B 】には、「低関与」が入ることがわかります。
これで、選択肢は、エ、オに絞られました。
最後に【 C 】を考えます。
選択肢には、計画購買と非計画購買があります。これは、言葉通りに、来店する前に計画して購入するか、そうでないかという違いです。
単価の安い最寄品は、来店する前に計画していなかった商品を購入してしまうことも多いと思います。そのため、【 C 】に入るのは「非計画購買」です。
また、そのあとの問題文の中で「インストア・マーチャンダイジング」について述べられています。インストア・マーチャンダイジングは、非計画購買を促進するための手法で、来店した顧客の客単価を向上させるための方法を体系化したものです。こういった点からも【 C 】に入るのは「非計画購買」と判断できます。
今日の問題は、製品マーケティングの基本問題でした。
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