中小企業が外注によって情報システムを開発する場合、外注先に任せきりにするのではなく、情報システムのテストに留意するなど、当事者意識を持つ必要がある。
テストに関する記述として最も適切なものはどれか。
ア システム開発の最終段階で、発注者として、そのシステムが実際に運用できるか否かを、人間系も含めて行うテストをベータテストという。
イ ソースコードの開発・追加・修正を終えたソフトウェアが正常に機能する状態にあるかを確認する予備的なテストをアルファテストという。
ウ 対象箇所や操作手順などを事前に定めず、実施者がテスト項目をランダムに選んで実行するテストを A/B テストという。
エ プログラムを変更した際に、その変更によって予想外の影響が現れていないかどうか確認するテストを回帰テストという。
解答:エ
経営情報システムから、テストについての問題です。各種テストの特徴を覚えていた人は、正解できる問題です。
それでは、順番に記述を見ていきましょう。
選択肢アは、ベータテストに関する記述です。
ベータテストとは、ソフトウェアサービスやプログラムなどの、正式版リリース直前の状態のものを、一部のユーザに利用してもらい、機能や使い勝手などを評価してもらうテストのことです。選択肢にあるように、発注者が行うテストではありません。よって、アの記述は不適切です。
選択肢イは、アルファテストに関する記述です。
アルファテストとは、ソフトウェアサービスやプログラムなどの、開発初期段階の状態のものを、一部のユーザに利用してもらい、機能や使い勝手などを評価してもらうテストのことです。ベータテストの前段階で実施するものであり、大きな不具合や重大な問題が発見されることが多くあります。よって、イの記述は不適切です。
選択肢ウは、A/Bテストに関する記述です。
A/Bテストとは、異なるデザインやレイアウトを実際にユーザに提示して、どちらがユーザに支持されるかを確認するテストのことです。主にWebサイトのデザインやレイアウトを最適化する目的で使われており、Webマーケティングの手法の1つでもあります。選択肢にあるような、「実施者がテスト項目をランダムに選んで実行するテスト」では、ありません。よって、ウの記述は不適切です。
選択肢エは、回帰テストに関する記述です。
回帰テストとは、プログラムに修正を加える際に、その修正が、既存のプログラムに悪影響を及ぼさないかどうか、検証するためのテストのことです。リグレッションテストともいいます。よって、エの記述は適切であり、これが正解となります。
以上より、エが正解となります。
テストには様々な種類がありますが、頻出の分野ですので、よく復習をするようにしましょう。
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