データベースの設計と管理 中小企業診断士 経営情報システム 平成23年 第9問

ピックアップ過去問解説

問題

データベースは近年の情報システムの要ともなっている。その開発の成否が情報システムのパフォーマンスに多大な影響を及ぼす。データベースに関する記述として最も適切なものはどれか。

ア システム開発におけるリポジトリとは、データだけではなくソフトウェア開発および保守における情報、例えば、プログラム間の関連、各種図表なども一元的に管理するためのものである。

イ スキーマとは、データベース上のデータ内容、データ構造などを記述したものを指すが、このうち概念スキーマとは、利用者やアプリケーションプログラムから見たデータの定義を意味する。

ウ データベースの設計は、データ分析、概念設計、論理設計、物理設計の順になされるが、ER 図は物理設計の際に用いられる有用なツールである。

エ ネットワークデータベースは、ひとつのテーブルに記録するデータのレコード間に親子関係のような1対多の関係性を持たせたデータベースである。


解答・解説

解答:ア

経営情報システムから、データベースの設計と管理に関する出題です。

聞き慣れない語句もありますが、データベースに関する知識があれば、消去法で正解できる問題です。

順番に記述を見ていきましょう。

選択肢アは、リポジトリに関する記述です。

リポジトリとは、ソフトウェア開発の各行程の情報を一元管理するデータベースです。リポジトリには、例としてシステムの設計情報やプログラムデータ、データの更新情報などが格納されます。よって、アの記述は適切で、これが正解となります。

参考として、他の選択肢の内容も見ておきましょう。

選択肢イは、スキーマに関する記述です。

スキーマとは、データの構造や格納方式などを記述した枠組みのことです。スキーマは、外部スキーマ、概念スキーマ、内部スキーマの3 層に分けて管理する「3 層スキーマアーキテクチャ」が標準となっています。

外部スキーマとは、データベース利用者や、アプリケーションプログラムから見たデータの定義を表現するものです。概念スキーマとは、現実世界のデータとその関係の構造をモデル化したものです。内部スキーマとは、データの物理的な格納方法を定義するものです。

イは外部スキーマに関する記述なので、不適切です。

選択肢ウは、ER 図に関する記述です。

ER 図とは、データ構造を、データの集合であるエンティティ(Entity:実体)と、エンティティ間のつながりであるリレーション(Relationship:関連)で表すものです。ER 図は、データベースの論理設計に用いられる手法です。

選択肢エは、データのモデル化に関する記述です。

データのモデル化には、主に階層モデル、ネットワークモデル、リレーショナルモデルがあります。

階層モデルのデータベースとは、データのレコード間に1対多の関係を持たせ、データを階層的に格納するモデルです。ネットワークモデルのデータベースとは、データのレコード間に多対多の関係を持たせ、データを網のような構造で格納するモデルです。リレーショナルモデルのデータベースとは、データを正規化することで、データを複数の表と、表の間の関係(リレーション)で表すモデルです。

エは階層モデルに関する記述なので、不適切です。

以上より、アが正解となります。


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 4-2 ファイルとデータベース - DB

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