情報システムの信頼性 中小企業診断士 経営情報システム 平成22年 第23問

ピックアップ過去問解説

問題

複数のサーバから構成される情報システムにおける可用性および可用性を高める技法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 可用性が高いとは、システムの処理結果が一貫していて、いつでも信頼できることである。

イ 可用性の指標は平均故障間隔(MTBF)である。

ウ 可用性は計画停止時間数を除いて測定する。

エ 可用性を高める技法であるフェイルセーフとは、障害が発生したサーバを自動的に切り離して、その処理を他のサーバが引き継ぐことをいう。


解答・解説

解答:ウ

経営情報システムから、情報システムの信頼性に関する出題です。情報システムの可用性についてその特徴を覚えていた人は、正解できる問題です。

まずは、情報システムの信頼性を簡単に復習しておきましょう。

情報システムの信頼性を評価するときには、RAS という用語が良く使われます。

RAS は、Reliability(信頼性)、Availability(可用性)、Serviceability(保守性)の頭文字を取ったものです。

Reliability(信頼性)は、「故障しない」ということを表します。信頼性を測定する指標は、MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔)が使用されます。

Availability(可用性)は、利用ユーザから見たときに、常にシステムが「利用できる」ということを表します。可用性を測定する指標は、稼働率が使用されます。

Serviceability(保守性)は、故障したときに、「早く回復できる」ことを表します。

保守性を測定する指標は、MTTR(Mean Time Between Repair:平均修理時間)が使用されます。

ここまでを押さえた上で、順番に記述を見ていきましょう。

選択肢アは、可用性の高さに関する記述です。

可用性の高さは、利用ユーザから見たときに、常にシステムが「利用できる」かどうかで表されます。システムの処理結果が一貫していることは、システムの Integrity(完全性)のことです。よって、アの記述は不適切です。

選択肢イは、可用性を測定する指標に関する記述です。

可用性を測定する指標は、稼働率です。平均故障間隔(MTBF)は、信頼性を測定する指標です。よって、イの記述は不適切です。

選択肢ウは、可用性の計算に関する記述です。

システムが停止するケースには、システムメンテナンスなどによる計画された停止と、障害による停止があります。一般的に、可用性の計算には、計画された停止時間は含めないことが多いです。

よって、ウの記述は適切で、これが正解となります。

参考として、残りの選択肢も見ておきましょう。

選択肢エは、フェイルセーフに関する記述です。

フェイルセーフとは、故障や障害が発生した場合にシステムを安全な方向に動作させる設計概念のことです。フェイルソフトとは、故障が発生した際に、処理を中断することなく機能を維持するシステム構成方法のことです。設問文は、フェイルソフトに関する記述です。

以上より、ウが正解となります。

情報システムの信頼性は重要ですので、復習しておきましょう。


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 4-3 システム構成とネットワーク - 信頼性

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