クラウドコンピューティングが一般化しつつあるが、このクラウドコンピューティングを支える技術の一つに仮想化がある。
仮想化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 仮想化技術を使うことによって、物理的には 1 台のコンピュータ上に、何台ものコンピュータがあるかのように見える使い方をしたり、逆に、複数のコンピュータをあたかも 1 台のコンピュータのように利用したりすることが可能となる。
イ 仮想化の実装方法の一つであるハイパーバイザー型実装方法は、仮想化ソフトウェアをサーバに直接インストールする方式であるが、サーバの OS のインストールは必要である。
ウ クラウドサービスを管理するためにはクラウドコントローラが必要であるが、このクラウドコントローラは仮想マシンの管理に限定したソフトウェアである。
エ サーバの仮想化とは、サーバ上で複数の OS とソフトウェアを利用できるようにすることであるが、物理的なサーバは 1 台に限られる。
解答:ア
まず、仮想化について復習しておきましょう。
◆仮想化
仮想化とは、サーバー、ネットワーク、OS、アプリケーションなどのコンピュータの資源を、あたかも現実の物理的な構成とは異なる構成であるかのように見せかけて稼働させることです。
クラウドコンピューティングの実現にも使われる仮想化技術に関する用語として、次のようなものがあります。
◆スケールアップ
PCのCPUやメモリといったハードウェアを高性能化すること
◆スケールアウト
サーバの数を増やすことによって、サーバの処理能力を向上させること。
では、選択肢についてみていきます。
よって記述は適切であり、これが正解となります。
選択肢イですが、ハイパーバイザー型実装方法について説明しています。ハイパーバイザー型実装方法は、仮想化ソフトウェアをサーバに直接インストールする方式であるという記述は正しいです。ただし、サーバの OS のインストールは必要ありません。よって不適切です。
選択肢ウですが、クラウドコントローラについて説明しています。クラウドコントローラとは、複数のクラウドサービスを統一的に運用したり管理したりできるソフトウェアです。仮想マシンの管理だけでなく、OSの選択や認証など、クラウドサービスの管理に必要なことを総合的に実行できます。よって不適切です。
本問では、聞きなれない用語が複数出題されており、解答が困難に感じられた方もいるかも知れません。しかし、基本的な知識さえおさえていれば、正答を選ぶことができます。
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