経営情報システム 令和元年 第6問 - 情報システムの処理形態

ピックアップ過去問解説

問題

 給与計算や出荷数あるいは月次決算などの処理をコンピュータで、毎月バッチ処理する場合がある。
このような情報処理と同じ特徴を有する処理方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 金融機関などが入出金・送金などの処理を、一定期間や一定量ごとにまとめて実行する処理方式。

イ 入金と出金のように複数処理を連結した処理単位にまとめて管理することで、入金処理だけが終了して出金処理は失敗したというような、一部の処理だけが終了している状態を回避することができる処理方式。

ウ ポイントカードのポイント残高を精算直後に確認できるように、精算処理の要求が発生したときに即座に処理を実行し、その結果を返す処理方式。

エ 利用者とコンピュータがディスプレイなどを介して、あたかも対話するように処理を進める処理方式。


解答・解説

解答:ア

  本問では、情報システムの処理形態の 1つであるバッチ処理について問われています。

 バッチ処理の定義をおさえていれば、容易に解答を導き出すことができる問題です。

 まず、バッチ処理について、簡単に復習しておきましょう。バッチ処理は、一定期間の処理をまとめて、一括で行う処理形態です。バッチ処理の例は、月末の売上集計処理や、夜間のデータのバックアップ処理などが挙げられます。

 では、選択肢についてみていきます。

 選択肢アですが、これはバッチ処理の説明です。「一定期間や一定量ごとにまとめて実行する処理方式」と記載されている点が、バッチ処理の特徴となります。よって適切であり、これが正解となります。

 以上よりアが正解ですが、他の選択肢の内容も確認しておきましょう。

 選択肢イですが、これはトランザクション処理に関する説明です。トランザクションとは、分割して管理できない一連の処理のことです。トランザクション処理では、一連の処理が全て成功した場合のみ処理を完了します。例えば、オンライン販売の例で、トランザクションが受注入力、在庫確認、注文確定という一連の処理から構成されていた場合は、受注入力が成功しても、在庫確認が出来なければ、トランザクションは失敗となり、このトランザクション処理は全て解除されます。一定期間や一定量ごとにまとめて処理するわけではありません。よって不適切です。

 選択肢ウですが、これはリアルタイム処理の説明です。リアルタイム処理とは、処理要求が発生するたびに、すぐに情報処理を行い、結果を端末に返す方式です。リアルタイム処理の例としては、銀行のATMや、ネットでのオンライン販売などが挙げられます。よって不適切です。

 選択肢エですが、これは対話型処理に関する説明です。対話型処理では、あたかもユーザとコンピュータが対話をするかのように、コンピュータの指示に従って、ユーザはデータ入力などの作業を勧めます。対話型処理は、会話型処理とも呼ばれます。よって不適切です。

以上より、選択肢アが正解です。

コンピュータの処理形態は、情報システムの活用や検討において基礎的な知識となります。具体的な事例とともに、しっかり理解しておきましょう。


解法のポイント
自分自身に知見の乏しい領域の問題であっても、前後の文脈や一般常識から解答を導き出せることがあります。提示された文章を読み、具体的にイメージしてみることも有効です。


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