経営情報システム 令和元年 第21問 - バランスト・スコアカード

ピックアップ過去問解説

問題

 R.S.キャプランとD.P.ノートンが開発したバランスト・スコアカード(BSC)は、情報通信技術(ICT)投資の評価手法の1つとして使われることがある。BSCでは4つの視点から評価するとされているが、この4つの視点に含まれないものはどれか。


ア 学習と成長の視点

イ 競合企業の視点

ウ 業務プロセスの視点

エ 顧客の視点

オ 財務の視点



解答・解説

解答:イ

  本問では、バランスト・スコアカード(BSC)について問われています。

BSCは、「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」という4つの視点から情報システムを評価・検討する手法のことです。情報システムの評価以外にも経営の様々な領域で用いられており、必ず覚えておきたい論点です。

 それでは、選択肢を見ていきましょう。

 選択肢アですが、「学習と成長の視点」はBSCの4つの視点の1つです。学習と成長の視点は経営の将来性に関する視点であり、具体的な指標には「従業員満足度」「従業員一人あたりの研修費用」「従業員からの改善提案数」などが挙げられます。よって選択肢の内容は適切です。

 選択肢イですが、「競合企業の視点」はBSCの4つの視点には含まれていません。よって選択肢の内容は不適切であり、これが正解となります。

 選択肢ウですが、「業務プロセスの視点」はBSCの4つの視点の1つです。業務プロセスの視点は現在の経営状況に関する視点であり、具体的な指標には「商品の原価率」「不良品率」などが挙げられます。よって選択肢の内容は適切です。

 選択肢エですが、「顧客の視点」はBSCの4つの視点の1つです。顧客の視点は現在の経営状況に関する視点であり、具体的な指標には「顧客満足度」「リピート率」などが挙げられます。よって選択肢の内容は適切です。

 選択肢オですが、「財務の視点」はBSCの4つの視点の1つです。財務の視点は過去の経営結果に関する視点であり、具体的な指標には「売上高」「経常利益」などが挙げられます。よって選択肢の内容は適切です。


 本問で問われているバランスト・スコアカード(BSC)は、情報システムをはじめ、経営の様々な領域で用いられる評価・検討手法であり、必ず内容をおさえておきたいものです。

知識が抜けていた方は復習をして、必ず正解できるようにしておきましょう。


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