次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
著作物は、思想又は感情を【 A 】に表現したもので、著作権は【 B 】の時に発生し、個人の著作権は【 C 】の経過によって消滅する。著作者には、著作者人格権が認められており、この著作者人格権には【 D 】が認められており、著作権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対して、その【 E 】を請求することができる。
(設問1)文中の空欄Aに入る語として、最も適切なものはどれか。
エ 美的
(設問2)文中の空欄Bに入る語として、最も適切なものはどれか。
エ 著作物の創作
(設問3)文中の空欄Cに入る語として、最も適切なものはどれか。
エ 著作権設定登録の日から25年
(設問4)文中の空欄Dに入る語の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
エ 公表権、変名使用権、同一性保持権
(設問5)文中の空欄Eに入る語として、最も適切なものはどれか。
エ 侵害物品の引き渡し
解答:
(設問1)イ
(設問2)エ
(設問3)イ
(設問4)ウ
(設問5)ウ
経営法務から、著作権に関する出題です。
著作権は、知的財産権の1つですが、創作と同時に権利が発生する(無方式主義)など、特許権などの産業財産権とは異なる性質を持っています。
本問では、著作権の基本的な知識が問われています。これは、ぜひ全問正解したい問題です。
設問を順番に見ていきましょう。
(設問1)
著作権法では、著作物は「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義されています。
よって、イ「創作的」が正解です。
(設問2)
著作権は、創作と同時に著作者に対して発生します。産業財産権を取得するためには、出願や登録といった手続きが必要でしたが、著作権を取得するためには取得手続きや登録は不要です。また、このように登録を必要としないことを、「無方式主義」と呼びます。
よって、エ「著作物の創作」が正解です。
(設問3)
著作財産権の存続期間は、原則は、著作者の生存中および死後50年となっています。
ただし、著作者名を表示せず、無名または本名以外で公表した著作物の存続期間は、公表後50年となります。また、法人が権利を持つ、法人著作物の存続期間も、公表後50年となります。
また、映画の著作物の存続期間は、例外として公表後70年となっています。
よって、イ「著作者の死後50年」が正解です。
(設問4)
著作者人格権は、著作物を創作した人である「著作者」の人格的な権利を表します。著作者人格権には、さらに、公表権、氏名表示権、同一性保持権が含まれています。
よって、ウ「公表権、氏名表示権、同一性保持権」が正解です。
(設問5)
著作権が侵害された場合は、基本的には、産業財産権と同じような対抗方法を取ることが出来ます。
つまり、最初に警告を行い、その後に必要に応じて、差止請求、損害賠償請求、不当利得返還請求、信用回復措置請求などを行うことができます。
また、侵害のおそれがある場合には、予防措置を求めることができます。
選択肢では、ウ「侵害の停止又は予防」が正解になります。
イ「侵害による損害賠償」については、損害賠償請求ができるのは侵害された場合のみで、侵害のおそれがあるだけでは認められません。
今日の問題は、基礎知識で得点を稼げる問題でした。
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