産業財産権 - 中小企業診断士 経営法務 令和2年 第8問

ピックアップ過去問解説

問題

 産業財産権に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 国内優先権制度は、特許法及び意匠法には存在するが、実用新案法及び商標法には存在しない。

イ 出願公開制度は、特許法及び商標法には存在するが、実用新案法及び意匠法には存在しない。

ウ 存続期間の更新制度は、意匠法及び商標法には存在するが、特許法及び実用新案法には存在しない。

エ 訂正審判制度は、意匠法及び商標法には存在するが、特許法及び実用新案法には存在しない。


解答・解説

解答:イ

 本問は、産業財産権に関する問題であり、特許法、実用新案法、意匠法、商標法の制度の違いについて問われています。聞きなれない論点を問う選択肢もありますが、正解の選択肢は基本的な内容となっておりますので、確実に正解したい問題です。

 順番に選択肢を見ていきましょう。


 選択肢アは、国内優先権制度に関する記述です。

 既に出願した特許の内容に関して、内容の改良や新たな内容を付加して新規の特許を出願する場合、先に出願した特許の出願日から1年以内であれば、その新規性や進歩性の判断を先に出願した日を基準とすることができる権利を国内優先権と言います。

 国内優先権は、特許権以外に実用新案権にも認められています。しかし、意匠権や商標権には国内優先権は存在しません。よって、アの記述は不適切です。

 選択肢イは、出願公開制度に関する記述です。

 特許法の出願公開とは、出願した発明の内容が、特許庁の発行する「特許公報」に掲載されることです。この出願公開により、第三者が、出願されている発明の内容を見ることができるようになります。

 商標法にも出願公開制度があり、出願した商標の内容が、「商標公報」に掲載され、第三者が出願されている商標の内容を見ることができます。

 一方で、実用新案法および意匠法には出願公開制度はありません。よって、イの記述は適切であり、これが正解です。


 選択肢ウは、存続期間の更新制度に関する記述です。

 商標権の存続期間は、登録日から10年となっていますが、更新登録をすることで、何度でも更新をすることができます。

 一方で、特許法、実用新案法、意匠法には存続期間の更新制度はありません。よって、ウの記述は不適切です。


 選択肢エは、訂正審判制度に関する記述です。

 訂正審判制度とは、発明が特許権として登録された後、特許権者が、特許請求の範囲等の訂正を求めることができる制度です。特許の一部に誤りがあるとき、それによって特許全体が無効になることを防ぐために設けられています。

 実用新案法にも訂正審判制度がありますが、意匠法や商標法にはありません。よって、エの記述は不適切です。


 出願公開制度や存続期間の更新制度の有無については、基本的な内容ですので十分に確認をしておいてください。


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