私は、法務省発表資料によると平成5年予備試験の最高齢合格者で、かつ制度創設以来の最高齢とのことです。
私は、法務省発表資料によると平成5年予備試験の最高齢合格者で、かつ制度創設以来の最高齢とのことです。学修方法等は他の若い方が適切な見解を述べておられると思いますので、私は、高齢受験者として予備試験を受験したきっかけについて記したいと思います。
私は昭和53年!(1978年)に大学在学中、1度だけ旧司法試験を受け短答式に合格しました。論文も、と意気込みましたが敢え無く敗退。当時私は、司法試験は何回も受けるものでないと思っていたので(苦節10年など、その努力は多とするものの要するにセンスがないのではないか)さっさと就職活動をし(当時は大学最終学年の10月から就職活動解禁でした)翌年の4月に就職しました。以来40年の余俸給生活を経てリタイアした訳です。
リタイアした後、書斎を整理していたところ、学生時代の教科書や講義ノートを手にしていたら、昔魅了された法律の世界に再び腰を入れて取り組むのもいいかなと思った次第です。実定法とともに当時から興味のあった、法理学(法哲学)、法制史、ローマ法などでもよいのですが、どうせならば、制度は変わったけれど、昔取り組んだ司法試験に再度チャレンジしようと思った次第です。法科大学院は年金生活者にとってはややきついのかなと思い、独学とオンラインの講座で学修することにしました。ただし、基本書や問題集、演習本、判例集などでやはり支出は多くなります。また、私が在学した大学の法学部の教授陣は著名な方ばかりで、講義ノートは今回の学修でも(何十年の時を経ても)参考になることがあります。中には、当時気鋭の行政法学者として注目されていて、後の学者裁判官として最高裁判所裁判官となった藤田宙靖教授(現学士院会員)などの講義ノートもあります。
若い方に一つだけお伝えするとすれば、法学部や法科大学院に在籍の方は、その講義や演習を(も)大切になさるべきだという点です。