社会保険労務士のQ&A
起算日がいつになるのかということが、特に確定保険料の納付期限…
起算日がいつになるのかということが、特に確定保険料の納付期限を考える時にこんがらがってしまい分かりません。
テキストにある「有期事業以外の事業にあっては、次の保険年度の6月1日から起算して40日以内(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、当該保険関係が消滅した日から起算して50日以内)に、有期事業にあっては保険関係が消滅した日から50日以内に納付しなければならない」
の「消滅した日から起算して50日以内」という部分は消滅した日を含むのですか?それとも読み換えて消滅した日を含めず翌日からカウントするのですか?
確定保険料の前に学習する、概算保険料の際に言及されているコメンタールの部分の説明を読んでもよく理解できません。
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回答
回答いたします。
>「消滅した日から起算して50日以内」という部分は消滅した日を含むのですか?それとも読み換えて消滅した日を含めず翌日からカウントするのですか?
→後者の読み換えて消滅した日を含めず翌日からカウントします。
添付ファイルをご覧ください。
工事が終了した日(保険関係が消滅した日)が7/21で、起算日は翌日の7/22からとなります。
民法の考え方に初日不算入の原則というものがあります。
起算日のルールについては、基本的に民法の考え方を使い社労士科目の法律についても当てはまります。
民法140条 初日不算入の原則
日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。
ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。
よって、基本的には「翌日起算」(0時からなら当日起算)となります。
通知を受けた「日」が初日で、初日は不算入なので、翌日起算となり通知を受けた日の「翌日」からとなります。
ただし、日付が指定されているものについては「当日起算」です。
具体例として、概算保険料の納付があります。
労働保険徴収法第15条 概算保険料の納付(編集版)
事業主は、保険年度ごとに、次に掲げる労働保険料を、その労働保険料の額その他厚生労働省令で定める事項を記載した申告書に添えて、その“保険年度の6月1日”から40日以内に納付しなければならない。
このように、“保険年度の6月1日〜”と日付が明確に指定されているものはその日起算、つまり「当日起算」となります。
ここでもう一度添付ファイルをご覧ください。
工事開始日(保険関係成立日)が8/1で、概算保険料は翌日の8/2からとなっています。
これは有期事業でいつから工事が始まるか決まってないため、保険関係の成立から起算し、つまり翌日起算となります。有期事業の場合の概算保険料は必ず6/1からではないためです。
継続事業なら“保険年度の6月1日”で、6/1の当日起算になります。
いかにも法律という感じではありますが、確実に押さえていただくようにお願いいたします。