社会保険労務士のQ&A

いつもお世話になります。 介護保険法で下記の問題について、…

スタディング受講者
質問日:2024年6月06日
いつもお世話になります。

介護保険法で下記の問題について、質問があります。

介護保険法によると、保険料の特別徴収(年金からの天引き)は、老齢等年金給付を対象に行われるが、対象となる年金給付には、障害年金給付や遺族年金給付も含まれる。

この問題の解説で「老齢厚生年金」は含まないと書いていましたが、その理由が分からないです。
理由を解説してくださると幸いです。
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回答

松村 晃裕 講師
公式
回答日:2024年6月09日
ご質問いただきましてありがとうございます。

毎日お忙しい中、合格に向けてスキマ時間の活用をされてお勉強されていらっしゃることをお勉強仲間掲示板で拝見しており、本当にお疲れさまです。

ご質問内容につきましては、実は私も受講生時代、「なぜ老齢厚生年金は対象外なのだろう」と考えておりました。

今回の回答に向けて、いろいろ私なりに調査しましたが、正式な根拠を見つけることができませんでした。大変申し訳ありません。

とは言え、社労士試験の合格のため、万が一

・択一式で「老齢厚生年金も含む」など出題された場合、

・選択式で「( )は含まれない」などと出題された場合、

正答できるように忘却防止も併せて私が受講生時代に整理していた方法をご紹介させてください。

ものすごく簡単な説明となりますが、「老齢厚生年金は、支給額がものすごく低額な人もいる」です。
 
老齢厚生年金の支給額ですが、基本的には

平均標準報酬額×5.481/1,000×被保険者期間の月数

ですが、もし平均標準報酬額が20万円、被保険者期間が12ヶ月の場合、

200,000×5.481×12=13,154円/年

となり、この金額では特別徴収が到底できない可能性が非常に高いです。
 
それに比べて、障害厚生年金は300月特例や障害基礎年金の4分の3の最低保証額もあり、また遺族厚生年金も短期要件では300月特定もあるため、どちらも老齢厚生年金よりも支給額は高くなることが多いです。

私の中での社労士試験対策として、

①障害厚生年金や遺族厚生年金はある程度の額が見込まれる
 →特別徴収できる額の支給が見込まれる。

②老齢厚生年金は、被保険者によって低額になる可能性が高い
 →特別徴収できない

③そのため、初めから老齢厚生年金は「あてにせず」、対象から外している

と整理しており、その整理内容で今でも老齢厚生年金は特別徴収できる年金から除外されていることをなんとか理解しております。

正式な内容のご回答でないですが、社労士試験合格のため、試験会場で思い出せるように究極の理解方法でありますことをご了承くださいませ。

「なぜ老齢厚生年金は対象外なのか、解答欄に200字以内で記載せよ」という問題は出題されませんので、「老齢厚生年金からは特別徴収できない」という内容を理解され、試験会場に持って行っていただけますようお願いします。

以上となりますが、少しでも試験会場で思い出せる材料となりましたら幸いです。