社会保険労務士のQ&A

お世話になります。 本日は、男女雇用機会均等法の”婚姻、妊娠…

スタディング受講者
質問日:2024年9月25日
お世話になります。
本日は、男女雇用機会均等法の”婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等”と、労働基準法の”産前産後の女性に対する解雇制限”との整合性、に関する質問です。

各法について、テキストに、次のように記載があります。


≪事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法の規定による産前休業を請求し、又は産後休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であって厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。(男女雇用機会均等法9条3項)≫
≪妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りでない。(男女雇用機会均等法9条4項)≫

≪使用者は、原則として、産前産後の女性が法65条(産前産後休業)の規定によって休業する期間及びその後30日間は、労働者を解雇してはならない。(労働基準法19条1項)≫
≪天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合には、解雇制限は解除される。(労働基準法19条1項ただし書)≫
≪ただし、その事由について所轄労働基準監督署長の認定を受けなければならない。(労働基準法19条2項、則7条)≫


質問したいのは、均等法が定める解雇無効期間が、労基法の解雇制限期間をすっぽり包含しており、一見すると、労基法の解雇制限期間が、意味を失っていないか、ということです。
そこで、以下のように、自分なりに整合性を解釈したのですが、正しい考え方でしょうか。

・「労基法では、産前産後の女性が休業する期間(産前6週間+産後8週間)+その後30日間は解雇禁止と定める。制限の解除には、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合+所轄労働基準監督署長の認定と、限定的で厳しい要件を設ける。」
・「均等法では、妊産婦(妊娠中+産後1年)は解雇無効とし、労基法よりも保護の期間を拡張している。ただし、労基法の制限期間外なら、事業主は解雇を無効でなくするには、妊娠等を理由とするものではないことを証明することで足り、要件は労基法よりも緩やかである。」

ただ、これでも、均等法は「解雇無効」、労基法は「解雇制限」と文言が異なるので、少し腑に落ちません。色々と思い違いがあれば、ご容赦くださいませ。
ご解説をいただけると、幸いです。
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回答

疋田 講師
公式
回答日:2024年9月29日
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