【卒業生インタビュー/社会保険労務士 疋田 大様】社労士資格の活かし方


スタディング社労士講座合格者 & 現役 社会保険労務士
疋田 大さん インタビュー

社労士はスモールスタートできる仕事。
副業・複業や兼業でもよいのでまずは始めてみよう


社会保険労務士試験(以下「社労士」)に合格した後、 どのような形で資格を活かしているのか、
未経験でも独立して仕事ができるのかどうか、気になったことはありませんか?

そのヒントを探るべく、2020年度の試験に合格後、現在は独立開業し、社労士として活躍している
スタディング社労士講座の卒業生、疋田大さんにお話を伺いました。


コロナの影響を受けた既存事業
景気の波に左右されない士業の仕事にチャレンジしたい

――社労士を目指したきっかけについて教えてください。

大学を卒業してから6年間大手企業で代理店営業の仕事をしていたのですが、転勤ばかりの生活で生まれ育った京都に根ざして働くことが叶わなかったために退職しました。

その後は会社勤めをしていたときにお世話になった代理店さんから営業代行のお仕事をいただく傍ら、
当時京都で流行っていたゲストハウスの経営にも携わっていました。

しかし、コロナの影響で宿泊業が軒並み厳しい状態になり、営業代行のお仕事のほうもオンラインでの営業活動が主流となった影響で大幅にダウン。

事業の両輪とも打撃を受けて「景気の波に左右されない士業の仕事にチャレンジしたい」と思うようになりました。

そこで興味を持ったのは士業の中でも比較的独立開業しやすい社労士だったのです。

業務が未経験ではありましたが、社労士試験に合格後、社会保険労務士連合会主催の6ヶ月間の研修を経て202181日に開業しました。


「勉強は机に向かってやらなきゃいけないもの」
その常識が180度ひっくり返った

――スタディング 社労士講座 を受けてみて率直な感想は?

「勉強は机に向かってテキストと鉛筆を手にやらなきゃいけないものだ」と思い込んでいたのですが、その常識が180度ひっくり返りました。
スタディングはいつでもどこでもスマホで勉強できてとても便利でした。

ただ、まったくの初学者だったので、動画を視聴し始めて最初の1・2巡めはほとんど理解できませんでした。
しかし、3巡めになって「これは覚えてるぞ」というものが出てきて、4巡めでやっと「いけるかも」という手ごたえを感じるようになりました。

最初の頃は正直つらくてしょうがなかったのですが、「できるようになるまでが一番大変なんだから、今はひたすら耐えるときだ」と自分に言い聞かせながら勉強していました。

僕はテキストがニガテなこともあり、受講生の中でだれよりも一番長い時間、講義を観ていた自信がありますね。
問題を解くときは「テキストにどう書いてあったか」よりも「早苗先生が何とおっしゃっていたかな」と考えていたくらいです。


とにかく毎日スキマ時間を使って少しでも動画を視聴すること
スタディングはスマホで勉強ができるので、寝転びながらでも学習を進められる

――疋田さんは1月末から受講されてその年の8月の試験で合格されています。
――短期合格の秘訣は?

とにかく毎日スキマ時間を使って少しでも動画を視聴することですね。

僕の場合は朝1時間、お昼に1時間、夜に1時間は動画を観るようにしていました。
「1日でも休むともう勉強しなくなるかもしれない」という思いがあったので、
どんなにやる気がなくても1つは講義の動画を観るようにしていましたね。

スタディングはスマホで勉強ができるので、寝転びながらでも学習を進められた点はとてもありがたかったです。

社労士試験は最難関試験のひとつではありますが、その中でも1年で1発合格を目指せる数少ない資格だと思います。
登ろうとする山は決して低くありませんが、あきらめずにスキマ時間できっちり勉強を積み重ねていけば合格できる可能性はあります。
その可能性を高めてくれるのがスタディングなのだと思います。


実務経験ゼロ。
飛び込み営業1件目で頂いた依頼を機に実務を学び自信をつけた。

――開業後に苦労したことは?

「社労士の疋田です」と名乗れるようになったものの、実務経験ゼロの自分にできる仕事はありません。

そこで、実務経験をつくるためにチャレンジしたのが、営業経験を活かした雇用調整助成金申請手続きの飛び込み営業です。
当時はコロナで休業を余儀なくされた飲食業界や旅行・ホテル業界をはじめ、あらゆる業界の救済策である雇用調整助成金が非常に話題になっており、申請のニーズが非常に高まっていた時期でした。

ちょうど、僕の事務所のある三条木屋町は飲食店の多いエリアで、多くのお店が雇用調整助成金の対象です。
当時は雇用調整助成金のことは何もわかっていなかったのですが、「実績を作るためにはやるしかない!」と覚悟を決め、
話を聞いてもらえそうな時間帯を狙って飛び込み営業を始めました。

すると、幸運なことに1件目のお店で契約が取れたのです。
このお店ではちょうど申請してもらえる人を探していたそうなので、本当に運が良かったのです。

その後は何十件も断られることが続いたのですが、依頼をいただいたこの1件を機に雇用調整助成金の申請手続きについて猛勉強。
労働局に何度も質問を重ねてカンペキに仕上げ、ひとつ実績ができたことで「これはいける」と確信し、営業トークもブラッシュアップしていった結果、何件も受注できるようになったのです。

経験も実績もない自分を信じて任せてくださった最初のクライアントには、感謝してもしきれません。


雇用調整助成金の申請をあきらめてしまっていた方を励ましながら申請手続きをして支給が決まったとき。それが社労士としてのやりがい。

――社労士としてのやりがいを感じるのはどんな時?

雇用調整助成金の申請をあきらめてしまっていた方を励ましながら申請手続きをして、支給が決まったときですね。

コロナ禍になって雇用調整助成金の申請を社労士に依頼できることが世間に知られるようになりましたが、すでに顧問先を抱える社労士事務所は顧問先の申請業務で手一杯になっており、新規で依頼することが難しくなっていたのです。

とはいえ、緊急事態宣言が最初に発せられて間もない頃は手続きが複雑で自力で申請するにはハードルが高く、申請自体をあきらめてしまっている方も少なくありませんでした。
そういう方に出会ったときに、「開業したばかりでまだ何もできないのですが、雇用調整助成金だけは誰よりも詳しくなるつもりなのでやらせていただけませんか?」と正直に伝えたことが相手に響いたのかもしれません。

「最初の頃に比べると申請書類もだいぶ減ったので、もう一度チャレンジしてみませんか」と励ましながらご依頼を受けて手続きをして無事に支給決定通知が来たときにはものすごく感謝されました。

実務経験ゼロの新人にできることが少ない中で、劇的にニーズが高まっていた雇用調整助成金の申請業務に絞って仕事を受けていて本当によかったです。


さまざまな企業の労務関係の整備に関するサポートやアドバイスをすることで、労働環境をクリーンにしたい

――今後の展望についてお聞かせください。

さまざまな企業の労務関係の整備に関するサポートやアドバイスをすることで、労働環境をクリーンにしたいですね。

社労士になってから、企業の経営者との雑談の中で「こういう労務問題はどうしたらいいんだろう」などと相談をされることが増えました。ネットで労務問題に関する情報が容易に入手できるようになったものの、就業規則などの制度設計や労働環境に関して課題を抱えている会社がまだまだ多いなという印象です。

就業規則などのルールの見直しや改善をサポートすることで労務問題を未然に防ぎ、労働者にとって働きやすい組織づくりに貢献していきたいと思います。


未経験でも開業でき、人の役に立てるのが社労士の良さ。
独立開業するハードルは高くは
ないので、まずは小さく始めてみては

――現在勉強をがんばっている受講生や未来の受講生に向けてメッセージをお願いします。

雇用調整助成金をきっかけに助成金の認知度が向上していますし、それに付随して社労士の認知度も上がりました。
「社労士はAIにとって代わられる仕事だ」といわれる昨今ですが、アプローチの仕方次第で今後もまだニーズは増えてくると感じています。

士業で開業というとそれ1本でやっていかなければならないというイメージがありますが、僕はまだ今は営業代行の仕事と兼業で社労士の仕事をしているので、本業1本でやっていく必要はないと思います。

近年は国がむしろ複業・副業や兼業を積極的に推進しているので、自分自身がそのような働き方をしていることで複業・副業や兼業をしたい方にアドバイスができるようになりますし、社労士としても強みになると思います。

未経験でもスモールスタートで開業でき、だれかのお役に立てるのが社労士の良さです。
社労士として独立開業するハードルは思いのほか高くはないので、あまり考えすぎずにまずは独立して小さく始めてみてはいかがでしょうか。


今回のインタビューを通して、スタディングの卒業生である疋田さんが、社労士として活躍されている姿に感銘を受けました。

世の中の変化に対応していくために、キャリアについて考え、目指すべき姿を明らかにすること。
コロナという先の読めない環境の中で、社労士を目指し合格され、助成金の支給を諦めかけていた人たちの力になったこと。
その実現のために人一倍努力もされてきて、その努力が実ってきたのだなというのが伝わってきました。


疋田さんの言うように、社会保険労務士は未経験でも独立開業しやすく、誰かの役に立てる資格です。

誰かの仕事や組織を支える存在となれる社労士を、ぜひスタディングで目指していただければと思います。

No Image プロフィール

疋田大

スタディング社労士講座をフル活用し、令和2年度社労士試験に1発合格.
合格後、事務指定講習を経て最短で令和3年8月に開業


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