公務員講座のプロデューサー兼ディレクターを務める澤田先生は、生命科学の幅広い知識を武器に自然科学の講義を担当する講師でもあります。
スタディングと出会うまでどんな人生を歩んできたのか、講義ではどのようなことを心掛けているのかについて、
澤田先生にじっくりお話を伺いました。
大学を卒業後、「医師になって社会に貢献したい」と考え、医学部への学士編入を目指し勉強していました。
医学部学士編入制度とは、学士を取得した者あるいは取得見込みの者を対象に、筆記試験と面接をパスすることで国公立大学医学部の2年次あるいは3年次に編入できるシステムのことです。
合格後は一般入試で入ってきた学生と同じように、6年次まで大学で学び、国家試験を受けて医師になるという進路をたどります。
編入試験には2年ほどチャレンジしていたのですが、筆記試験はパスできるようになったものの、面接試験になかなかパスできず……。
周りの友人たちはどんどん就職して社会に出ていく一方、自分だけ社会に出られず取り残されたような気持ちになっていきます。
当時すでに20代半ば。受験生生活に限界を感じ、いったん就職して仕切り直そうと決意しました。
社会人経験のない自分のできることと言えば、編入試験を通して培った「教材研究」と、もともと得意だった「話すこと」。
「その両方を活かせる場所は予備校だ!」と考え、予備校に絞って就職口を探していたところ、「公務員試験」の存在を知ります。
公務員試験は自分が取り組んでいた「社会貢献ができる仕事を目指す試験」と近しい上に、自然科学の科目では自分の持つ専門知識を存分に活かせます。
そこで、某大手の資格の予備校に就職し、公務員講座の理系科目の教材開発や講師業など講座の運営全般に6年ほどかかわっていました。
当時、在籍していた予備校は黒板と紙のテキストを使って解説をするという、いわゆる伝統的な学校のような講義形式でした。
今でこそデジタルツールを使って学べるような講座は珍しくありませんが、当時はオンラインで学べるような講座はほとんどありません。
今から約4年前にオンラインの通信講座がどんどん出てきて市場が盛り上がってきたこともあり、「自分もオンラインの公務員講座を作ってみたい」と考えるようになりました。
ちょうどその頃、スタディングで新しく公務員のオンライン講座の立ち上げにかかわるポジションを募集していたこともあり、転職を決意したのです。
今では公務員講座の自然科学の講座を担当する傍ら、プロデューサー兼ディレクターとして講座の運営や開発に携わっています。
自分の得意・強みを活かし、自身の希望だったオンライン講座を立ち上げた澤田講師。
実はそのあたりは医学部の編入試験の経験を活かせているのであまり苦労はしていないんですよ。
というのは、医学部の編入試験は、生物学を中心に基礎科学を幅広く網羅している「生命科学」から出題されていたからです。
生命科学は生物が比重としては一番重いものの、化学や物理学も含まれていたので、編入試験を目指していたときに自然科学のほぼすべての分野を一通り勉強していたんです。
なので、公務員講座に携わるようになってから困るようなことはほぼありませんでした。
唯一、生命科学に含まれていなかった地学だけは前職時代に一生懸命勉強しました。
ただ、地学も応用科学のような科目で、物理や化学ともつながりのある分野なので、そこまで苦にはならなかったですね。
そういう意味でも、医学部への編入試験の勉強をしていて本当によかったです。
予備校の業界には博士号を取得するくらいそれぞれの分野に深く精通した先生は多くいらっしゃいますが、理系科目全般を幅広く勉強した経験を持つ講師はあまりいません。そこが僕の強みだと思っています。
受講生さんの興味を引くような切り口のネタや、誰にでもわかるようなたとえ話をいつも仕込んでおくようにしています。
公務員試験の頻出分野「タンパク質の熱変性」の講義を例にあげてみましょう。
「タンパク質の熱変性」とは、タンパク質に40度以上の熱を加えると変性して不可逆的反応を示す現象のことをいいます。
ただ、「熱変性」「不可逆的反応」と言われても、理系科目が得意ではない人からすればよくわからないかもしれません。
そこで、僕は「生肉と焼肉」や「生卵とゆで卵」の関係にたとえて説明をします。
生肉に熱を加えると焼肉になりますし、生卵も熱を加えるとゆで卵になりますよね。そしてもとには戻らない。
だから、講義では「生肉や生卵に熱を加えると焼肉やゆで卵になって、もとに戻りません。そういう反応のことを『不可逆的反応』といいます。
そのように、熱が加わることで形や性質が変わってしまい、もとに戻らないことを『熱変性』と呼びます」という説明の仕方をします。
専門用語だけを並べたてても頭に入らないですし、スポーンと抜けちゃいますよね。
だから、理科系の苦手な人にも理解しやすいように、いかに噛み砕いておもしろくコミカルに解説するかにこだわっています。
スタディング公務員講座の講義風景。
いかに誰にでもわかりやすく噛み砕くかにこだわり、工夫を凝らして作られている。
公務員は社会貢献のできる職業であるところがとても魅力的だと思います。
ひと口に公務員といっても、県庁や市役所の職員、警察官、消防士、公立学校の先生や公立病院の職員など、さまざまな職種がありますよね。
公務員の仕事は、どれも私たちの生活基盤に欠かせないものばかり。
つまり、公務員は社会や市民の役に立てる仕事なので、家族や周りの友人知人にも誇れる職業だといえるでしょう。
一定のボリュームの試験と面接をパスすればそういう職業に就けるチャンスがあるのは素晴らしいことだなと思います。
少し前まで、公務員試験には「35歳まで」という年齢制限がありましたが、最近になって年齢の上限が「59歳まで」へと大幅に引き上げられました。
おそらく、民間の知見を入れて組織を活性化させるための人材採用施策のひとつかと思うのですが、年齢制限が緩和された分、今民間企業で働いている社会人の方でも公務員にチャレンジしやすくなったと言えるでしょう。
公務員を目指している方の中には、「地方に住んでいるので身近に予備校がない」「経済的な理由で高い予備校に通えない」「仕事や家族との時間が優先になって予備校に通う時間がとれない」という方も多いと思います。
そういった方々でも、スタティングであればリーズナブルな価格で受講していただけます。
カリキュラムも必要最小限なボリュームにぎゅっと凝縮されているので、時間的な制約があっても本人の努力次第で3~4ヶ月ほどで合格できることも夢ではありません。
予備校にいろんな理由でアクセスするのが難しい方、時間的制約が多い方も、一度スタディングを体験してみてほしいですね。
そして、1人でも多くの方に公務員になる夢を叶えてほしいなと思います。
プロフィール 公務員講座 プロデューサー兼ディレクター 1986年生まれ。 2018年より当社の公務員講座事業の立ち上げに参画し、2019年4月よりスタディング 公務員講座を開講。これまでに多くの公務員試験最終合格者を輩出してきた。 |
今回の澤田講師のインタビューをお聞きし、ご自身の「医師になる」という夢を叶えるための努力から得た、教材研究の力を活かし、
一人でも多くの方の夢を叶えられるよう、日々講座の改良に努めている姿勢を感じました。
今あ「オンラインで公務員試験講座をつくる」という別の夢を叶え日々活躍している澤田講師の
スタディング公務員講座を通じで、ぜひ皆様にも「公務員になる」という夢を掴み取っていただきたいと思います。