山路講師が語る!看護師としての経験と魅力


試練のときから患者さんやその家族の人生に
深く関われることが看護師の魅力


元気で明るいトーンの声が印象的な、看護師国家試験対策講座の山路未来先生。山路先生は看護師として国内外で活躍される一方で、働きながら大学院受験をして助産師の資格を取るなど非常にバイタリティーあふれる女性です。そんな山路先生に、スタディングで教壇に立たれるようになった経緯とともに、看護師のやりがいや講座の魅力についてじっくりとお話を伺いました。


――大学を卒業されてから、どこでどのようなお仕事をされてきたのですか?

大学卒業後は、大学病院に就職して救命救急センターの集中治療領域で働きました。普通の集中治療を行うICU、心臓系の集中治療を行うCCU、熱傷の集中治療を行うBCUの3つを抱える病院で、命に関わる症状で運ばれてくる患者さんの看護にあたっていました。

その病院を4年目の夏で退職して、看護留学をしにアメリカに行きました。看護留学とは現地の病院でさまざまな領域の現場をまわって、看護実習をしながら勉強もする、というものです。アメリカが気に入れば現地で看護師の資格を取って働くのもいいかなと思ったのですが、現地で学ぶ中であらためて自国の看護師の素晴らしさに気づき、「日本の看護をもっと良くしたい」という思いを強くして帰国を決意したのです。


――帰国後は何をされていたんですか?

「そろそろ日本に帰ろう」と思っていた矢先に、東日本大震災が起きました。留学を終えたばかりで自由の身だったこともあり、そのまま被災地に直行。宮城県の志津川小学校の避難所で約2週間、NGOの災害医療チームの一員として被災された方の看護にあたりました。小学校ではできることは限られていたのですが、もともと救急病院で看護師をしていた経験が災害看護でも活かされましたね。そこで一緒に活動していた医師や看護師には国際保健に携わっている人も多く、彼らとの出会いはのちの人生に大きな影響を与えました。そのような仲間と出会えたことは、自分の中でも大きかったです。


――その後はどうされたんですか?

「もう少し広い範囲の症例を扱うところで働きたい」と考え、入院や手術が必要な重症患者が搬送されてくる、三次救急に近い二次救急病院で働き始めました。しかし、ほどなくしてAMDA(アムダ)という国際災害援助のNGOから「職員にならないか」と声をかけていただいて。病院を休職扱いにしてもらい、そのNGOの職員としてフィリピンやモンゴル、インドネシア、タイなど、アジアの各地域で洪水の被害に遭われた方の支援に、1年ほど集中して取り組みました。


――その後は母性看護学・助産領域に興味を持たれたとのことですが、なぜこの分野に興味を持たれたのでしょうか。

いろんな経験を積みながら、「一生関わりたい職種はなんだろう」とずっと考えていたのですが、「女性や子どもに関わる仕事がしたい」との結論に至りました。そこで、助産師の資格を取ろうと考えたんです。そのためには、学校で学び直さなければなりません。さまざまな学校を比較検討した結果、助産師の資格を取得できる学校の中で一番学費が安く、博士課程も視野に入れて、修士で助産師免許を取得できる東大の医学系研究科に進もうと決意。大学院入試はどうしても現役大学生のほうが有利なのですが、過去問を7年分購入して分析し、対策を練って働きながら試験にのぞみました。結果、3人の合格者のうち、社会人で受かったのは私だけでしたね。


――そのように、文字通り世界を股にかけて活躍されていた山路先生がスタディングで講師をされるようになった経緯を教えてください。

その後、修士課程を卒業して助産師の国家試験を受けて晴れて助産師の資格をとったのですが、それが講師業を始めたきっかけのもとになっているんですよ。大学院を卒業する直前から子どもを3人産み育てているのですが、まだ3人とも小さいので急に休まなければならなくなったときに周りに迷惑をかけてしまうことを考えると、病院で働くことはあまり現実的ではないんですね。出産の合間に一般病院の産科外来や不妊治療のクリニックで働いていたこともありますが、その一方で限られた時間の中で自分の能力を活かせる仕事を探していました。

そんなときに、ある資格の学校で看護師国家試験対策講座の講師募集の広告が目にとまりました。スタディングのほうは募集はしていなかったものの、「何らかの資格をお持ちの方はいつでも歓迎」と出ていたので、コンタクトを取ってみたんです。面接の時に、「看護師の国家試験対策講座はできますか?」と聞いてみると、「今はそのような企画はないけれど、必要そうだったらやってみましょうか」とお返事をいただけました。そこから企画を立てて通していただき、昨年の4月から講義の収録がスタートしました。


――さまざまなご経験を積んでこられた山路先生の考える、看護師の魅力・やりがいはどういうところにあるとお考えですか?

患者さんやその家族の方の人生に深く関われることですね。私の場合は三次救急の病院で重篤な患者さんを診てきたこともあり、生死の淵をさまようような試練のときから患者さんやそのご家族と向き合ってきました。そういうときって、患者さんは自分を飾っている余裕はないですよね。だから、素の自分になるんですよ。飾らない本来の姿になった患者さんと向き合い、人生に深く関われることが看護師のとっても大きな魅力だと思います。自分の一挙手一投足が大きな意味を持つので、責任重大なのですがその分大きなやりがいはありました。

退院された患者さんとその後連絡を取り合うことはもちろんないのですが、絶対に忘れない患者さんやそのご家族はいます。また、私のことをそのように思ってくださっている方もいらっしゃるでしょう。ずっと診ていた患者さんが残念ながらお亡くなりになった後にご家族の方と交わした会話や、身寄りのない患者さんが瀕死の状態で運ばれてきて回復していく間にかけていただいた言葉など、印象深いできごとはたくさんありました。


――では、看護師のお仕事はどんな人に向いているでしょうか?

看護師に向き・不向きはないと思っています。というのは、看護師は働く場所や領域が本当に幅広くて、就く仕事によっては「全く別の仕事なのではないか」と思うくらいジャンルが豊富だからです。看護学校でどの診療科でもひととおり実習はしますが、実習で体験できることは本当にごくごく一部。なので、実習をしてみて「この仕事は私には合わないな」と思ってほしくないんですね。看護師の資格さえ取れば、いろんなところで活躍できるので。

たとえば、働く場所でいうと、仕事内容は大学病院・一般病院・診療所で全く異なりますし、同じ病院・診療所でもどの診療科で働くかによっても異なります。また、診る対象によっても仕事内容は変わります。たとえば高齢者を診るのか、そのほかの成人を診るのかによっても違いがありますし、同じ小児科ひとつとっても、小学生・乳幼児・新生児のどの年齢層を診るかでやるべきことは異なります。


――そう考えると、本当に看護師といってもさまざまなお仕事があるんだなと思いますね。

そうなんです。もし病院に勤める場合、人とコミュニケーションを取ることが苦手でも機械的な作業や人の身体が好きな人であれば病院のオペ室で働けばいいですよね。また、教員免許を取って養護教諭になる道もありますし、役所に入って保健師のような公衆衛生のお仕事につく方法もあります。以前の私のように、海外に出て国際看護や災害看護の道に進む方法もあります。時間帯も、昼間に働きたい人は昼間に働けばいいですし、夜勤が好きなら夜勤で働けばいい。このように、看護師の活躍できるフィールドは本当にたくさんあるので、自分に合った場所や働き方を選べば良いかなと思います。

No Image 山路 未来(やまじ みく) プロフィール

北里大学看護学部卒。大学病院救命救急センター、地域病院の救急外来勤務を経験。

救急看護領域の経験を生かし、国際NGOで勤務。国際NGOでの災害・緊急支援活動の経験から、大学や専門学校、高校などの教育機関や企業のセミナーで講師を務める。
その後、母性看護学・助産領域に強い魅力を感じ、社会人からの大学院受験を決意。

東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻 母性看護学・助産学分野修了。修士。博士課程中退。 看護師・保健師・助産師資格保有。

2女1男の母。日々子育てに奮闘中。

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