解答:3
1 正しい。
株主総会の招集手続及び決議の方法を調査させるため、総株主の議決権の100分の1以上の議決権を有する株主から裁判所に対する申立てにより、検査役が選任される場合があります(会社法306条1項)。
2 正しい。
取締役会設置会社(指名委員会等設置会社を除く。)であって、取締役が6名以上で、そのうち1名以上の社外取締役がいる会社は、特別取締役を取締役会決議で選定することができます(会社法373条1項)。
迅速な意思決定を要する一定の取締役会決議事項については、一部の取締役(特別取締役)のみによる決議が認められています。
具体的には、指名委員会等を除く取締役会設置会社が6人以上の取締役を置いており、かつ取締役のうち1人以上が社外取締役である場合には、取締役会は、会社法362条4項1号(重要な財産の処分及び譲受け)及び2号(多額の借財)に掲げる事項に関する取締役会の決議について、あらかじめ3人以上の取締役を特別取締役として選定し、当該特別取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行うことができる旨を定めることができます(会社法373条1項)。
3 誤り。
業務を執行し代表権を有する執行役(代表執行役)は「取締役会」が選定します(会社法420条1項)。
指名委員会等設置会社の執行役は、取締役会の決議によって委任を受けた会社の業務の執行を決定し、会社の業務を執行します(会社法418条)。
つまり、執行役は、取締役会から委任を受けた範囲で、単独で指名委員会等設置会社の業務執行を決定し、自ら業務を執行することができます。
4 正しい。
会計参与は、会計監査人とは異なる会社役員であり、取締役と共同して、計算書類、附属明細書、臨時計算書類又は連結計算書類を作成します(会社法374条1項)。
5 正しい。
公開会社など一定の株式会社を除き、取締役会又は監査役を設置しない株式会社も設立することができます(会社法326条、327条)。
株式会社の機関には多くの種類があり、その目的も様々ですが、いずれの株式会社にも共通して必要的機関とされるのは、「株主総会」と「1人又は2人以上の取締役」のみです(会社法295条1項、326条1項)。
そして、これら以外の機関について、会社法は、「定款の定めにより、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる」としています(会社法326条2項)。