解答:5
1 誤り。
不作為の違法確認の訴えとは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に「何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず」、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいいます(3条5項)。本肢のように「申請を認める処分又は審査請求を認容する裁決をすべきであるにかかわらず」ではありません。
2 誤り。
申請を認める処分を求める申請型義務付け訴訟を単独で提起することはできず、不作為の違法確認の訴えを併合提起しなければなりません(37条の3第3項第1号)。
試験ワンポイント
「不作為型」の「申請型」の義務付けの訴えでは、必ず「不作為の違法確認の訴え」を併合提起しなければならず、「拒否型」の「申請型」の義務付けの訴えでは、必ず「取消訴訟又は無効等確認の訴え」を併合提起しなければなりません。
一方、「不作為の違法確認の訴え」「取消訴訟又は無効等確認の訴え」では、義務付けの訴えを併合提起する必要はありません。
3 誤り。
不作為の違法確認の訴えの提起があった場合において、仮の義務付けの申立てはできません。仮の義務付けの申立ては、義務付けの訴えを提起した場合に認められるものです(37条の5第1項)。
4 誤り。
不作為の違法確認の訴えは、抗告訴訟であり、当事者訴訟ではありません(3条5項)
5 正しい。
不作為の違法確認の訴え、無効等確認の訴え及び処分の差止めの訴えには、出訴期間の定めは規定されていません(38条1項)。