相続・事業承継-贈与税の配偶者控除
2017年1月学科第53問

ピックアップ過去問解説

問題

 贈与税の配偶者控除(以下「本控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


  1. 前年以前の年において、すでに配偶者から贈与について本控除の適用を受けている場合、同じ配偶者から贈与を受けても、再び本控除の適用を受けることはできない。
  2. 本控除の適用を受け、その贈与後3年以内に贈与者が死亡して相続が開始し、受贈者がその相続により財産を取得した場合であっても、本控除に係る控除額相当額は、受贈者の相続税の課税価格に加算されない。
  3. 受贈者が本控除の適用を受けるためには、贈与時点において贈与者との婚姻期間が20年以上であることが必要とされている。
  4. 本控除の対象となる財産については、不動産であれば居住用や事業用などの用途の別は問わない。


解答・解説

解答:4

相続・事業承継から、贈与税の配偶者控除に関する問題です。

贈与税の配偶者控除とは、婚姻期間が20年を超えるなど一定の要件を満たす配偶者から、居住用不動産またはその購入資金を贈与された場合に適用できる制度です。この場合、贈与税の課税価格から最高2,000万円を控除することができます。

これは、夫婦間の財産の形成は、夫婦の協力によって得られると考えられていることや、夫婦の片方が亡くなった場合に、生存している配偶者の生活保障を考慮して設けられている制度です。

また、配偶者控除と基礎控除は併用できるため、基礎控除額を合わせると、最高2,110万円までが非課税となります。ただし、配偶者控除の適用は、同一配偶者からの1度だけです。

これを踏まえて問題を見ていきましょう。


1)適切

同じ配偶者から、以前にもこの特例を適用している場合は適用されません。同一配偶者からは生涯に一度だけしか適用できません。

2)適切

贈与の日から3年以内に贈与した配偶者が死亡し、相続が発生した場合でも、この配偶者控除の適用を受けた居住用不動産は、相続税に加算されません。

3)適切

配偶者との婚姻期間が20年以上(婚姻の届出日から贈与の日)であることが、適用要件の一つです。

4)不適切

贈与税の配偶者控除は、「居住用」の不動産に限られます。店舗兼用住宅のように、居住用以外の部分を含む不動産の贈与を受けた場合は、居住用の部分だけが対象となります。ただし、居住用部分がおおむね90%以上の場合は、全ての部分を居住用不動産として扱うことができます。


この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢4が正解となります。


※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。


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「6‐4 贈与と贈与税」 贈与税の計算と申告

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